「人生100年時代」と言われる中、わずかな血液から将来の病気発症リスクを分析できるサービスを、産経新聞の記者(46歳)が体験した。その結果、肺がんや前立腺がんのリスクが平均より高いと判定され、血糖値の異常も指摘された。
約7千種類のタンパク質を解析
記者が受けたのは、NECグループの「フォーネスライフ」(東京都中央区)が令和2年から開始したサービス。約7千種類の血中タンパク質を解析し、将来の疾病リスクと現在の体の状態を明らかにする検査だ。
まず、提携する医療機関で採血を行い、その血液を研究機関で分析。認知症、心筋梗塞・脳卒中、慢性腎不全、肺がん、前立腺がん(男性のみ)の将来の発症リスクと現状を示した報告書が後日自宅に届く。それを基に保健師から改善メニューの提案を受ける流れとなっている。
肺がんリスク1.46倍、前立腺がんも1.17倍
都内のクリニックで採血を受けて約1カ月後、検査結果が届いた。認知症のリスクは「20年以内に100人中5人が発症」する中、記者のリスクは平均群と比べ0.33倍の「低い状態」と判定された。しかし、肺がんは5年以内の発症リスクが1.46倍、前立腺がんも同じく5年以内に1.17倍と「やや高い状態」だった。
記者はたばこをやめて15年以上経つが、最近若い頃と比べて息が上がることが格段に増えたと感じている。前立腺がんについては考えたこともなかったが、「日本人男性で最も多く診断されるがんの種類」と聞くと恐ろしいと感じたという。
血糖値スパイクの指摘と改善提案
結果を受け、オンラインで保健師との面談を実施。保健師は、肺がんは過去にたばこを吸っていた場合、全く喫煙経験がない人に比べてリスクが残ると説明した。前立腺がんと合わせて、年に1回の検査を強く勧められた。
「現在の体の状態」では、血糖値を正常に保つ代謝能力を指す「耐糖能」という項目に「異常の疑い」と記されていた。記者は食後、血糖値が急激に上昇・降下する通称「血糖値スパイク」の傾向が強いという。これが続くと動脈硬化が進み、脳卒中などの引き金になりかねないと指摘された。
保健師からは「野菜やタンパク質を先に食べ、血糖値上昇のもとになる糖質を最後に取る食事の順番を実践してください。私もやっています」と助言を受けた。記者はおかずと一緒に白米をほおばるのが大好きだが、未来への投資と考え、取り入れることにした。耳の痛い指摘もあったが、現実から目を背けるのが最も良くないことだと痛感したという。



