タイの首都バンコクで大気汚染が深刻化し、当局は24日、市内の学校約350校に対し休校を命じた。大気中の微小粒子状物質(PM2.5)濃度が危険レベルに達したためで、市民には在宅勤務や不要不急の外出自粛が呼びかけられている。
PM2.5濃度が基準値を大幅に超過
タイ大気汚染局によると、24日朝のバンコク都内のPM2.5濃度は1立方メートルあたり最大100マイクログラムを記録。タイの安全基準値(同50マイクログラム)を2倍上回り、世界保健機関(WHO)の基準値(同15マイクログラム)の約6.7倍に達した。
バンコク都知事のチャチャート・シティプント氏は記者会見で、「市民の健康を最優先に考え、学校閉鎖や在宅勤務の推奨を決定した」と述べた。また、建設現場での粉じん対策強化や、排ガス規制の徹底を指示した。
交通規制や工事中止も実施
バンコク都は、大気汚染の原因となるディーゼル車両の流入を制限するため、主要道路での交通規制を実施。また、市内の建設工事のうち、粉じんを発生させる作業の一時中止を命じた。
タイ保健省は、市民に対しN95マスクの着用を推奨し、特に高齢者や子供、呼吸器疾患を持つ人は外出を避けるよう呼びかけている。バンコク市内の病院では、呼吸器系の症状を訴える患者が増加しているという。
大気汚染の原因と今後の見通し
バンコクの大気汚染は、自動車の排ガスや工場からの排出、そして周辺地域での野焼きが主な原因とされる。特に乾季にあたるこの時期は、大気中の汚染物質が滞留しやすい気象条件が重なり、例年深刻な大気汚染に見舞われる。
タイ大気汚染局は、今後数日間は大気の循環が悪く、汚染濃度が高い状態が続くと予測。改善が見込まれるのは週末以降としている。



