高市首相のジェンダー政策、経済成長と両立図る 安倍氏の「一億総活躍」と共通点
高市首相のジェンダー政策、経済成長と両立 安倍氏と共通点

憲政史上初の女性首相として迎えた3月8日の国際女性デー。高市早苗首相は談話で「女性のさらなる活躍の場を広げていくことで、日本は力強く成長するはずです」と宣言した。

女性版骨太の方針に盛り込まれた重点政策

女性に関する政策についての首相の姿勢は、政府が6月にまとめた「女性活躍・男女共同参画の重点方針」(女性版骨太の方針)に表れている。女性の生涯にわたる健康支援の拡充など、就任前から掲げていた政策を盛り込んだ。それに加えて重視したのが、自身が打ち出した「成長戦略」を実現するために、女性を位置づけた点だ。

AI(人工知能)・半導体など政権が重視する「17の戦略分野」での女性活躍を掲げ、理工系人材の育成や、造船分野などで女性が働きやすい職場環境を整備するといった施策を並べた。子育てや介護による離職やキャリアへの影響を防ぐといった従来の支援策などとあわせて、「我が国経済の発展に資する」と強調した。

安倍政権との共通点と停滞する他の分野

女性の経済的な役割を重視する姿勢は、首相が「政治の師」と仰ぐ安倍晋三元首相が掲げた「一億総活躍社会」に通じる。人口減少が進むなか、女性の労働力を経済成長につなげる狙いで、歴代政権もおおむね踏襲してきた。

ただ、それ以外の分野でのジェンダー平等政策を進めようとする動きは鈍い。たとえば、選択的夫婦別姓については、所信表明演説で「女性」という言葉が消えるなど、具体的な進展が見られない状況だ。