同性婚法制化求め東海3県の当事者らが会見、「世間ではもう準備できている」
同性婚法制化求め東海3県の当事者らが会見

同性婚の実現を求める東海3県の当事者らが連携し、「結婚の平等にYES!」を合言葉に8月から各地でパネル展などを開く。早ければ今年度中にも同性婚訴訟をめぐる最高裁の統一判断が見込まれる中、法制化に向けた機運を高める狙いだ。

3県の当事者らは7月30日、名古屋市の市政資料館で会見し、企画にかける思いを語った。

当事者らの思い

名古屋市で6月、同性パートナーと「ファミリーシップ宣誓」をした樹梨杏さん(40)は「私たちが求めているのは特別な制度ではない。異性カップルと同じように、人生の節目を当たり前に祝福してもらえるようになることに大きな意味がある」と話す。

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性自認が男女どちらでもないノンバイナリーの後藤彩仁さん(37)は「性のあり方に関わらず、誰もが結婚するかしないかを自由に選択できる制度を作ってほしい。婚姻届も、夫と夫、夫と妻、妻と妻だけではなく、ノンバイナリーも想定してほしい」と語った。

全国に広がるキャンペーン

企画は2023年に地域横断で始まったキャンペーンの一環。当初は愛知県を含む10都道府県で始まったが、今年は全国に広がり、5月には岐阜県と三重県でも実行委員会が結成された。

8月以降、各地で同性カップルが相手への思いをつづった手紙などのパネル展を開く。地域ごとに、当事者や家族が日々の暮らしや結婚についての思いを語るトークセッションや、映画の上映なども予定されている。

地方の声

岐阜県のパートナーシップ宣誓第1号となった谷村祐樹さん(38)は「岐阜県は顔を出して声を上げられる当事者がすごく少ない。3県で連帯して、この中部地域から同性婚が実現できるような波を起こしていきたい」と話した。最近、パートナーの中村文亮さん(38)と遺言書などを作成するために司法書士を訪ねたが、法律上の配偶者であることを前提とした税制上の優遇措置などは利用できず、改めて法律婚との違いを実感したという。

三重県伊賀市の嶋田全宏さん(50)と加納克典さん(46)は、市から事実婚と同じ「夫(未届)」と記載された住民票の発行を受けている。嶋田さんは「地方自治体はできる限りのことをやってくれている。世間ではもう準備はできている、ということを知っていただきたい」と話した。

訴訟の状況

現行法が同性婚を認めていないのは憲法違反だとして同性カップルらが国を訴えた6件の訴訟では、高裁で5件の判決が「違憲」、1件が「合憲」と判断されている。弁護団の水谷陽子弁護士は「法律婚ができないことによる権利侵害は日々生まれている。一刻も待てないんだということを国に分かってもらいたい」と話した。

会見がNHKの連続テレビ小説「虎に翼」のロケ地となった名古屋市市政資料館で開かれたことから、脚本家の吉田恵里香さんもコメントを寄せ、「愛する人と結婚する権利も、しない権利も全ての人が持っている。それが当たり前の社会がいい」と訴えた。

パネル展などの催しは8月29日に津市の三重県総合文化センター、10月5日に名古屋市の金山南ビル、12月26、27日に岐阜市のみんなの森ぎふメディアコスモスで開かれる。

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