京都府八幡市の川田翔子市長(35)は20日から4カ月間の産休を取得する。首長の産休は全国初とされる。全国最年少の女性市長と市職員は、この前例のない状況にどう臨むのか。市政のチェック役である議会からも「しっかり休んで」との声が上がっている。
大雨への対応と産休後の体制
6月26日午前8時半、市長応接室に数人の市幹部が集まった。梅雨前線の影響で京都府内は未明から大雨となり、京都地方気象台は午前5時10分、京都市内を流れる鴨川・高野川にレベル4の氾濫危険警報を発表した。危機管理監が「今はレベル3に落ち、(八幡市内を流れる)下流の桂川の水位が下がってきた」と報告すると、川田市長は「台風7号が控えている。またレベル4に上がる可能性は?」と質問。幹部たちの表情に緊張が漂った。避難所開設が必要な災害が起これば、市は災害対策本部を設け、市長が本部長となる。今回は目立った被害は出ず、本部設置には至らなかった。
産休後は、職務代理者の能勢重人副市長が本部長を務める。能勢副市長は「現場指揮は熟知した危機管理監が担い、市長が最終判断してきた。今後は私が責任を持って判断するが、産休後も市長とは連絡体制を維持し万全を期したい」と話す。
市議会での表明と議長の支援
この日は6月定例市議会の閉会日でもあった。午前10時、本会議が始まり、補正予算案などの採決後、市長が閉会のあいさつで「次回の9月定例会は出席できないが、しっかりとした業務体制を敷き、市政運営が滞らないよう準備を重ねる」と述べた。市は9月市議会で市長のビデオメッセージを流し、復帰間もない12月市議会では常任委員会のオンライン出席を模索する。太田克彦議長は取材に対し、「八幡の事例は今後のモデルケースとなる。市長には中途半端ではなく、しっかり休んでほしい。我々もサポートする」と語った。
産休中の業務調整と今後の課題
午後1時、産休中の業務体制を最終確認するため、市幹部が再び市長応接室に集まった。市長が出席する行事は年間約100件に上り、その調整も進められている。川田市長はSNS上でも産休をめぐり賛否の声が上がっていることについて、「選ばれた首長なのに」という批判もあるが、組織としての体制を整え、市政を滞らせないことが重要だと語っている。市長は産休中も必要に応じて連絡を取り合う方針で、復帰後は徐々に公務に復帰する計画だ。



