法務省の有識者検討会に、売春防止法の見直しに向けた報告書案が示された。勧誘行為をめぐり、「買う側」を処罰対象に加える一方、「売る側」への罰則も維持する方向だ。買春処罰を求める立場、規制強化に反対する立場のそれぞれから懸念の声が上がった。
「両成敗の発想」と支援団体が指摘
若年の女性を支援している一般社団法人「Colabo(コラボ)」代表の仁藤夢乃さんは、買う側への処罰を求めてきた。「買う側の責任や売る側への支援が正面から議論されたことは前進だ」としつつも、報告書案の方向性では「根本的な問題は解消しない」と話す。
最も問題視するのは、売る側の勧誘行為を罰する仕組みを残したまま、支援につなげる必要性を指摘している点だ。これでは「処罰される恐れから警察や行政への被害申告をためらわせ、結果として支援へのアクセスを妨げる現行制度の矛盾が温存されてしまう」と言う。
検討会でも性暴力被害をめぐる議論
検討会の中でも、性暴力被害に関する議論が行われた。報告書案は、買う側の処罰化と売る側への罰則維持という両成敗の発想に基づく内容で、双方の立場から懸念が示されている。



