30日に投開票が行われた香川県知事選で、善通寺市が開票作業の迅速化と職員の負担軽減を目的に電子投票を導入した。開票は前回選より1時間以上早く終了し、目立った混乱はなかった。
タブレット端末による投票と開票の迅速化
市は30日、投票所全20か所にタブレット端末を用意し、有権者は画面に表示された候補者4人の中から、投票したい人の名前をタッチペンで押して投票した。市内の76歳の男性は「タッチペンで触れるだけで、簡単で良かった。今後も続けてほしい」と話した。
期日前投票も電子投票となり、当日を含めた投票率は41.25%で、前回選の38.80%を上回った。市選挙管理委員会の担当者は「電子投票に興味を持った市民が多く投票したのでは」と分析している。
開票作業の短縮と人件費削減
開票所では、投票データを保存したUSBメモリーをパソコンで読み取って集計した。疑問票が生じないことなどから、市はこれまでより50人減の20人で開票に臨み、作業は前回選の1時間35分より1時間8分短い27分で終了した。人件費の削減効果もあるという。
電子投票は自治体が関連条例を制定すれば地方選で導入できる一方、高額なコストが課題となってきた。香川県の今回の経費は約1200万円で、総務省が昨年12月に特別交付税の単価を13年ぶりに1.5倍に引き上げたことにより、県は約1000万円の交付を受けられる見通しだ。県選管の担当者は「電子投票を広げていく際に後押しになる」と語った。
電子投票の再注目と他自治体の視察
電子投票を巡っては、2005年に機材トラブルで投票できなくなり、最高裁で選挙無効が確定した例がある。以降、導入は広がらなかったが、近年はタブレット端末の性能が向上し、人手不足に直面する自治体の間で注目が高まっている。2024年12月には大阪府四條畷市長選と市議補欠選挙で8年ぶりに再開された。
善通寺市には30日、関西や中四国の約10自治体が視察に訪れた。



