高市早苗政権が発足してまもなく10カ月となる。過去の政権と比べても高い内閣支持率を維持している半面、与野党の政治家や省庁、財界、メディアなどからは反発や批判も多くみられる。こうした「反高市」勢力にはどんな特徴があるのか、高市政権の内政や外交の方向性や政策、政治手法などのうち、どこを嫌っているのだろうか。
政治家:リベラル系が反発
まず、政治家について、高市政権に批判的な政治家は、いわゆる「リベラル系」だ。自民党内にもいるし、野党では中道改革連合、立憲民主党、共産党、いのちの党(旧れいわ新選組)などは政党の路線そのものがリベラルなので、猛烈に反発している。
高市政権は政治的には「保守路線」、経済的には「責任ある積極財政」を掲げている。これに対し、リベラル系は政治思想が違うのみならず、いのちの党など例外はあるが、多くが「緊縮財政」を主張している。この点でも、高市政権と大きく対立する。
中国への姿勢も対立軸
さらに、中国に対する姿勢でも、リベラル勢力は総じて融和的(親中的)なので、高市政権とは一線を画している。
省庁:財務省との緊張
省庁についてはどうか。霞が関は政治思想とは距離を置くのが建前なので、「財政に対するスタンス」によって高市政権に協力的か否かが分かれている。自民党の一部や一部の野党は、日頃から財務省との関係が深いが、財務省は緊縮財政の「本家」なので、高市政権とは緊張関係がある。
それを象徴するのが財務省人事で、将来の次官候補とみられた人物を地方組織に近い部署に異動させたことは驚愕(きょうがく)だった。内閣人事局を使った官邸主導の人事だが、安倍晋三政権でもここまでやらなかった。財務省はおそらく寝耳に水で、衝撃を受けたのではないか。
他の霞が関官庁は、表向きは予算編成における力関係もあるため財務省に従うので、高市政権との距離感に苦悩している。



