副首都構想、大阪ありきでない論点
副首都構想を巡る国会論戦では大阪が有力視されているが、経営学者の長田貴仁氏は「大阪ありき」の議論に疑問を呈し、京都の地震リスクや岡山の優位性を指摘する。
京都は歴史的景観から安全な内陸都市と見られがちだが、実際には周辺に活断層が分布し、過去にも地震被害を経験している。日本では大地震リスクを完全に避けられる地域はなく、副首都選定では「絶対安全」ではなく「国家機能継続の観点から相対的に適した地域」を比較すべきだと長田氏は述べる。
岡山の強み:東京との共倒れ回避
岡山はこれまで副首都候補として全国的な議論の中心ではなかったが、東京との同時被災リスク低減、災害リスク抑制、交通・産業・生活基盤の確保という条件を満たす。岡山市の平野部は活断層が少なく地盤が安定しており、新幹線駅や岡山桃太郎空港を備え、陸上・航空アクセスを確保できる。
産業面では水島臨海工業地帯を中心に製造業が集積し、ナカシマプロペラは世界シェア3割を誇る。こうした基盤は、造船大国復活プロジェクトや有事の生産・物流維持に貢献できる。
ただし、岡山も無傷ではなく、県北部の断層地震や西日本豪雨による浸水被害が過去に発生。瀬戸内海は津波が減衰しやすく、南海トラフ大地震でも四国ほどの壊滅的津波は想定されていない。



