6月22日、衆議院予算委員会で答弁する高市早苗首相。安定多数を背景に、残る会期で実行力を示せるかが焦点となっている。国会は会期5カ月のうち4カ月超が経過したが、重要法案の成立は遅れている。
高支持率の実態と課題
高市早苗内閣の最新支持率(6月調査)は、読売新聞69%、朝日新聞60%、共同通信55.8%、時事通信54.3%と、政権発足直後からはやや低下したものの高水準を維持している。表面上は安定政権に見えるが、永田町では評価が分かれている。
2月8日の衆議院総選挙で大勝した高市首相は、2028年夏の次期参院選まで衆参とも無選挙となる「黄金の2年5カ月」を手にした。しかし、重要法案の成立実績は限定的だ。今国会で成立したのは、国家情報会議設置法(5月27日成立)、産業競争力強化法改正(5月29日)、経済安全保障推進法改正(6月10日)程度にとどまる。未提出や未処理の法案は山積しており、前途は険しい。
8つのテーマと自維連立の火種
高市首相は「日本の国力を強くする」を政策目標に掲げ、「経済成長が大前提」とし「責任ある積極財政」を打ち出した。その方針に基づき、今国会では8つのテーマを掲げた。飲食料品の消費税減税、国旗損壊罪新設、皇室典範改正、スパイ防止法創設、憲法改正準備、国家情報会議設置、経済安保推進法改正、そして日本維新の会との連立公約である国会議員定数削減と副首都構想関連法案だ。
自民・維新連立の公約2件を除く6件は、高市流に言えば「国論を二分するテーマ」であり、首相の強い挑戦意欲の表れと映る。しかし、25年9月の自民党総裁選を控え、支持拡大作戦として持ち出した側面も見え隠れする。
皇室典範改正が正念場
特に皇室典範改正は、与野党間で意見が割れており、今国会での成立は不透明だ。高市首相は早期改正を目指すが、慎重論も根強い。この法案の行方は、政権の実行力を測る試金石となる。
自民・維新連立にも火種がある。国会議員定数削減や副首都構想をめぐり、両党の思惑の違いが表面化している。維新は定数削減を強く求めるが、自民党内には慎重派も多く、調整は難航している。
高市政権は高支持率に支えられながらも、山積する課題に直面している。残り会期でどこまで実行力を示せるかが、今後の政権運営の鍵を握る。



