高市首相による内閣改造・自民党役員人事が、9月16日に実施される見通しとなった。当初は8月下旬の断行も模索されたが、9月13日投開票の沖縄県知事選の結果を踏まえるため、9月中旬に的を絞ったとみられる。人事の顔ぶれには、総裁再選を見据えた「ライバル封じ込め」や、日本維新の会からの入閣といった思惑も取り沙汰されている。
人事のタイミングを決めた沖縄県知事選と国会日程
高市首相が9月中旬の人事に的を絞った背景には、「9月13日投開票の沖縄県知事選の結果が、その後の政局にも影響するとの判断から」(官邸筋)とされる。8月27日に告示される同知事選は、革新系野党の支援で3選を狙う現職の玉城デニー氏と、与党に一部野党も相乗りして初当選を目指す古謝玄太氏の「事実上の一騎打ち」(地元メディア)とみられている。選挙情勢は「現状では、どちらが勝つか、投票箱を開けるまでわからない大接戦」(同)とされ、高市首相も知事選の結果が出る前の人事を見送ったとみられている。
当初は「9月下旬の国連総会から帰国後」という選択肢もあったとみられるが、高市首相が予定する首脳外交や総会演説は9月24日前後とされ、帰国は早くとも25日夜以降となる。一方で、消費税減税関連法案や、日本維新の会と約束した衆院定数削減関連法案の成立のためには、「臨時国会の当初会期を70日間とせざるをえない」(自民党の国対担当者)こともあり、12月中・下旬の予算編成日程なども考慮すると、遅くとも10月2日には召集する必要がある。さらに、「選任した新閣僚の答弁の準備には最低でも1週間は必要」(官邸筋)との判断から、帰国後の人事は「日程的に困難」(同)。最終的に「9月中旬」だけが残ったとされる。
留任確実視される木原官房長官、人事の詳細は明言避ける
こうした人事の日程や顔ぶれについて、すでに留任が有力視されている木原稔官房長官は24日の記者会見で、「内閣改造や閣僚人事は、高市総理大臣が決めることだ。また、自民党総裁としての人事も高市総裁が決めることであり、この場で申し上げる立場にない」と具体的な言及を避けた。
改造人事のもう1つの焦点とされるのが、日本維新の会からの入閣の是非だ。維新との政策連携を強める高市首相としては、衆院定数削減などの公約実現への布石として、維新からの閣僚起用を模索しているとの見方がある。一方で、党内には慎重論もあり、人事の顔ぶれは今後、詰めの調整が続くものとみられる。
高市首相にとって、今回の改造人事は来年の総裁再選に向けた布石とされる。ライバルと目される議員の封じ込めや、党内外の勢力均衡を図る人事が求められる中、9月16日の発表内容が注目される。



