11月3日の米中間選挙まで1カ月余り。テキサス州ダラスで9、10日に開かれた共和党大会で、トランプ大統領は閉会演説で支持者に「君たちには人生最大の恩返しをしてもらわないといけない。投票用紙に私の名前が載っているものとして選挙に行ってくれ」と呼びかけた。お気に入りのテノール歌手がうたい、風船が舞う中、大会は歓声に包まれて幕を閉じた。
支持率と世論調査の隔たり
会場を埋めた支持者の熱狂とは裏腹に、共和党が直面する選挙情勢は厳しい。政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」がまとめた各種世論調査の平均では、9月15日時点で民主党が49・8%、共和党が41・7%と、約8ポイントの差がついている。
主要な選挙分析では、下院は民主党が多数派奪還に優勢で、上院は接戦とみられる。「クック・ポリティカル・リポート」創設者のチャーリー・クック氏は1日、共和党が下院で26~35議席、上院で4~5議席失うシナリオを「最も可能性が高い」とした。
逆風が重なる理由
中間選挙は大統領選より投票率が低く、政権への不満も表れやすい。戦後は大統領の政党が下院議席を減らすのがほぼ常だ。トランプ氏の支持率は4割前後で、近年の大統領の中間選挙前と比べて突出して低いわけではないが、今回は逆風が重なる。
トランプ政権への期待がしぼむ中、共和党は上下両院で多数派喪失の恐れがある。一方、民主党も人気が高まっているとは言えず、党再建の道筋や指導者は定まらない。トランプ大統領は路線転換しそうになく、権限のさらなる行使も想定される。