北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するためトルコ・アンカラを訪問中のドナルド・トランプ米大統領は8日、NATO加盟国への不満をあらわにし、特にスペインに対して貿易停止を強く迫った。トランプ氏はNATOのマルク・ルッテ事務総長との会談後、記者団に対し「私はNATOに非常に腹を立てている」と述べ、イランを「世界最大のテロ支援国家」と非難し、NATOがイラン問題で米国への協力を拒んだことに不満を示した。
スペインへの厳しい非難
トランプ氏はスペインを名指しで「NATOのひどい同盟国だ」と批判し、「スペインは救いようがない。われわれはもうスペインと貿易取引をするつもりはない」と発言。同席していたスコット・ベセント財務長官に対し、通商を「停止しろ」と直接指示した。
スペイン政府の冷静な対応
一方、スペイン政府はこの厳しい脅しを「冷静かつ正常に」受け止めている。関係者は「わが国は米国と、社会的、文化的、経済的に極めて素晴らしい関係を維持しており、それを変更する意図は一切ない」と述べ、現状維持の姿勢を示した。
NATO首脳会議の狙い
NATOの同盟国は、今回の首脳会議を利用して、イランをめぐるトランプ氏の怒りを和らげたい考えだ。また、各国が防衛費の増額公約をしっかりと果たしていることをアピールする狙いもある。しかしトランプ氏は、ロシアから欧州を守るために米国が「不釣り合いなほど多額の」負担をNATOに強いられていると主張し、「われわれは不当に扱われてきた」と強調した。



