陸自の長射程ミサイル25式、日米統合演習で初展開へ 「専守防衛」新局面
陸自の長射程ミサイル25式、日米統合演習で初展開へ

国内初の敵基地攻撃能力(反撃能力)を担う陸上自衛隊の長射程ミサイルが、10月に始まる日米統合演習の中で初めて展開されることがわかった。複数の防衛省関係者が取材に明らかにした。軍備拡大を続ける中国を念頭に、「専守防衛」を掲げてきた日本が新たな局面を迎えることになる。

25式地対艦誘導弾の配備と射程

敵基地攻撃能力を持つ長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾(12式能力向上型)」は今年3月に健軍駐屯地(熊本)に配備された。射程が1千キロ程度あり、中国の沿岸部や台湾周辺の海域にも届く。

防衛省は「相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力が高まる」と説明するが、地元からは「有事に標的になるリスクが高まるのではないか」と不安の声も上がっている。

日米統合演習「キーン・ソード」での展開

複数の防衛省関係者によると、展開を予定しているのは10月から行われる2年に1度の日米最大規模の演習「キーン・ソード(鋭い剣)」。相手国に南西諸島に上陸されて侵攻される懸念が生じた際、日米で対処する想定で行われる。

25式を運用する部隊とミサイルが演習に参加し、実際の運用を想定した動きが確認される見通し。今回の展開は、日本が保有する反撃能力を日米の共同訓練に組み込む初めてのケースとなる。