富山空港の愛称が「富山高山すし空港」に変更
富山空港の愛称が、2026年7月8日付で「富山きときと空港」から「富山高山すし空港」に変更された。この変更に対し、岐阜県高山市の観光関係者からは「観光客が増えるのでは」と歓迎する声が上がる一方、「あまりぴんと来ない」と違和感を訴える意見も聞かれた。
現状のアクセスと利用者数の推移
富山空港から高山市内への定期バスは、新型コロナウイルス禍以降運行されておらず、現在はバスでJR富山駅へ出て、JR高山線を利用するルートが一般的だ。JR西日本によると、富山から高山方面(富山県内区間)の1日あたり利用客数は、2020年度の1396人から2024年度には2185人と増加傾向にある。
高山市観光課によると、北陸方面から訪れる高山市への観光客(宿泊客の推計値)は、2020年の5万2000人から2024年には11万3000人に増加。しかし2025年は7万9000人で、長期的には増減を繰り返している。同課担当者は「訪れる人が増えればありがたいが、現時点で効果は未知数」と述べている。
市長と知事のコメント
田中明高山市長は「富山県民の皆様がどう感じておられるのか気にかけている」としつつ、「今後も良好な関係を維持し、両地域の発展につながっていくことを望みます」とコメント。一方、江崎禎英岐阜県知事は「愛称に『高山』が入ることで『飛騨高山』が世界に向けて発信され、本県への空の玄関口ともなっていただけることと期待しております」と前向きな姿勢を示した。
観光関係者の声
飛騨・高山観光コンベンション協会長で、ひだホテルプラザ会長を務める堀泰則さん(78)は「一言で言えばウェルカム」と歓迎。「富山空港から1時間半~2時間で来られるが知らない人が多く、『高山』の冠が付くことで距離感が縮まり、近いというイメージを持ってくれる。交通網整備も進んでくれれば」と期待を語った。
高山市の人気観光スポット「古い町並み」で漆器などの民芸品店を営む女性(52)は「名前はぴんと来ない」と話すが、「今の観光客はセントレア(中部国際空港)から高山、白川といった順で訪れる人が多い。これを機に、富山空港発のバスが再開して逆のルートが活性化してくれれば」と期待も寄せた。
今後の課題と展望
愛称変更により高山市への観光客増加が期待される一方、定期バスの再開や交通網の整備など、実質的なアクセス改善が伴わなければ効果は限定的との指摘もある。観光関係者からは「名前だけでは不十分」との声も聞かれ、今後の具体的な施策が注目される。



