徳島・後藤田知事、問責決議可決直後に知事選立候補表明
徳島・後藤田知事、問責決議直後に立候補表明

徳島県の後藤田正純知事は7日、県議会閉会日のあいさつで、来春の知事選に再選を目指して立候補することを表明した。直前に、自身の言動に問題があるとして問責決議案が24年ぶりに可決されたばかりで、異例のタイミングとなった。

「来春の知事選挙への出馬をここに表明する」

後藤田知事は県議会閉会のあいさつの終盤で出馬の意思を明らかにした。9月17日の代表質問で進退について問われた際は「成果と改革に対する県民の評価、今後の期待感に委ねるべきもの」として、明言しなかった。

知事は閉会後に報道陣の取材に応じ「年末に来年度予算の編成をする。来年度に責任を持つということはしっかり県民に出馬を表明することだ」とこの時期を選んだ理由を説明した。

2期目に取り組みたい施策として、高校改革など教育、医療、防災対策の充実などを挙げた。「3年半前の原点の通り、県民党として戦う」として、無所属で立候補することも明かした。

来春の知事選を巡っては、県出身の官僚や県内首長の立候補が取りざたされている。知事の出馬表明をきっかけに、選挙に向けた動きが加速する可能性がある。

問責決議案、賛成多数で可決

出馬表明の直前、知事に対する問責決議案が賛成多数で可決された。県立高校の修学旅行先を巡って「クマが出たら終わり」と発言し、北海道の鈴木直道知事から苦言を呈されるなど、知事の言動が「県民や自治体との信頼関係を損ない、看過できない状況に至っている」として最大会派・県議会自民党が決議案を提案した。

本会議では立川了大県議(自民党県民会議)らが「問われているのは反省の言葉ではなく、具体的な行動だ」として賛成する意見、岸本淳志県議(グローカルplus)らが「率直な発言は強い改革への意思の表れだ」として反対する討論が行われた。

採決結果は賛成28、反対5、退席2と会派の枠を超えて賛同が広がり、可決された。問責決議案の可決は2002年、当時の大田正知事以来。後藤田知事は「決議を重く受け止め、言動を律するとともに行政運営の適正化に努める」と述べた。

各会派の反応は様々

問責決議案の可決直後での出馬表明に対し、各会派の反応は様々だ。

県議会自民党の須見一仁幹事長は「突然の表明で意見をまとめられておらず、現時点でコメントすることがない」とした。新しい県政を創る会の仁木啓人会長は「県民の声をないがしろにした表明だ。会派としてはあらゆる選択肢を排除せず、県民の声を反映させたい」と語った。

日本共産党の達田良子県議は「党として決定ではないが、後藤田氏を応援することはない。県立新ホール問題などで税金を無駄遣いし、反省も見られない」と述べた。

一方、問責決議案に賛成したある県議は「知事が反省しているとは思えない。(問責決議案可決による)イメージダウンを避けるため、出馬表明をぶつけたのでは」と首をかしげた。