吉村知事、完成100年迎える府庁本館への思い語る「歴代知事への敬意感じる」
吉村知事、完成100年府庁本館への思い語る

10月末に完成から100年を迎える大阪府庁本館について、吉村洋文知事が読売新聞のインタビューに応じた。2019年4月の知事就任から本館で過ごした約7年半を振り返りながら、「厳かで歴代知事に対するリスペクト(敬意)を非常に感じている。大阪の歴史そのもの」と思いを語り、「府民に開かれた庁舎として守っていければいい」と後世に継承する大切さを示した。

歴史を重ねた府庁本館の特徴

現在の府庁本館は1926年(大正15年)に完工した鉄筋コンクリート造りで、地上6階、地下1階。花こう岩やタイルを用いた白い外観、イタリア産大理石で造られた12本の柱に囲まれた中央ホールや大階段などが特徴だ。2021年に国の登録有形文化財となり、今も知事室や主要部局が置かれている。

取材は24日に知事室で行われた。吉村氏は府庁本館についての思いを問われ、「最先端の機能はないけど、積み重ねられた歴史をもつ府民の財産」と述べた。中でも歴史を感じるのが知事室の机だという。左右にある収納部分の持ち手には装飾が施されているが、塗装のはがれや傷もみられ、年季を感じさせる。

知事室の机とコロナ対応

20年頃から感染が拡大した新型コロナウイルスへの対応では「連日、夜遅くまでこの机に向かって悩み、難しい判断をした」と振り返った。

吉村氏は「世界では歴史的な建造物である市庁舎などが、街の顔になっている」と指摘。国重要文化財の北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)が式典会場として使われたり、観光客に一般公開されたりしている例を挙げ、「(府庁舎も)様々な活用の可能性はある」と語り、大阪の魅力を発信するための有効活用も選択肢にあることを示した。

完成100年記念イベントと見学情報

完成100年を祝い、10月31日に大阪市中央区の府庁本館で記念イベントが開かれる。〈1〉府政学習会「庁舎について学ぼう!」(午後3時半)〈2〉大阪公立大吹奏楽部のコンサート(同5時)と本館のライトアップ〈3〉本館内の夜間特別公開(同6時)などがあり、〈1〉〈3〉は事前申し込みが必要(応募多数の場合は抽選)。

イベント以外でも、平日午前8時15分~午後6時半に誰でも本館内を見学できる。5~6階の吹き抜け空間となっている正庁の間は金曜日午前10時~午後5時に限られる。議場は本会議が開かれる日に傍聴できるほか、年に数回、見学日を設定している(事前申込制で先着順)。