米国の圧力でICC存続危機、赤根所長制裁や加盟国離脱相次ぐ
米国の圧力でICC存続危機、赤根所長制裁や加盟国離脱

米国は18日、国際刑事裁判所(ICC)の日本人トップ、赤根智子所長への制裁措置を発表した。これにより、米国が「ICC解体」を目指す姿勢を改めて示した。ICCは米国の圧力に加え、加盟国の相次ぐ離脱などで打撃を受け、存続の危機にある。

米国の制裁とICCへの影響

米国は、ICCの検察官や裁判官ら計10人以上に制裁を科してきた。制裁により米国内の資産が凍結され、送金やクレジットカード決済が難しくなる。二次的制裁の対象になるのを恐れ、ICCと取引を停止する企業も出ている。

加盟国の離脱と内部スキャンダル

7月以降、トランプ米政権に同調するようにチャドやベネズエラがICC脱退を表明した。さらに、カーン首席検察官が、部下に対する性加害疑惑により懲戒免職となるなど、組織内のスキャンダルにも揺れた。カーン検察官はロシアのプーチン大統領、イスラエルのネタニヤフ首相などICC非加盟国トップに逮捕状を請求し、捜査を主導してきたが、後任は決まっていない。

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国際社会の反応と赤根氏の状況

米国による赤根氏らへの制裁についてICCは18日、「法の支配を損なうものだ」と批判する声明を発表。ICC所在国オランダのベーレンドセン外相も「認めない」と反発した。欧州連合(EU)は7月の声明で、ICCに対する「揺るぎない支持」を表明し、職員を威嚇や制裁から守ると宣言している。だが、第三国による制裁を域内で無効化するEU法の「差し止め規定」は発動せず、米国を正面から批判することは見送ってきた。

赤根氏は2023年、ロシアのプーチン大統領への逮捕状発行にかかわり、報復としてロシアから指名手配された。昨年、モスクワの裁判所で欠席裁判により有罪判決を言い渡されており、米露両国から圧力を受けることになった。

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