エアコン普及率3%、教室内40℃…ドイツが猛暑に我慢する理由
エアコン普及率3%のドイツ、猛暑に我慢する理由

ドイツではエアコンの普及率が3%と極めて低く、教室内の気温が40℃に達することもある。2026年6月の猛暑では5100人が熱中症で死亡し、間接的な死者はさらに多いと発表された。それでもドイツ人は「暑ければ窓を開ければよい」という伝統的な考え方に固執している。

「換気すればすべてオーライ」というドイツ流

ドイツの人々は昔から、どんな気候でも換気をすれば大丈夫と考える。夜眠れなければ窓を全開にし、頭がぼんやりしたら空気が悪いとして窓を開け、冬に風邪気味の人がいれば家中の窓を開けて空気を入れ替える。暑い時も同じ思考回路で、近年の異常な暑さを直視せず、窓を開けるだけで対応している。

筆者の実家にもエアコンはなく、10日間すべての窓を全開にして換気していた。日中は暑いが、日本と違って空気は乾燥しており、夕方以降は涼しくなるため昼間だけの我慢だ。ただし外からハエなどの虫が入ってくる問題がある。

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経済損失とHitzefreiの変遷

ドイツの週刊誌『シュピーゲル』によると、気温が30℃を超えると生産性が低下し、経済に4.3億ユーロ(約800億円)の損失が生じる。またドイツの研究機関ロベルト・コッホ研究所(RKI)は、2026年6月の猛暑で5100人が熱中症で死亡し、間接的な暑さ死者はさらに多いと発表した。

ドイツには「Hitzefrei」という制度がある。これは暑い日に授業を早く切り上げる制度で、1892年にプロイセン文部省が導入した。当初は午前10時に日陰の気温が25℃を超える場合、4時間目以降を中止と定めた。現在は多くの州で教室の温度が27℃を超えた場合に可能だが、判断は学校経営陣に委ねられることが多い。

かつては27℃を超える日が少なかったため、Hitzefreiは生徒にとって嬉しいサプライズだった。しかし現在は猛暑が続き、短縮授業でも教室は苦痛であり、家に帰ってもエアコンがないため涼めない。

現実的な対策が求められる

今後は「暑かったら生徒を早く帰す」「窓を開ければよい」といった原始的な対応ではなく、現在のドイツの夏が猛暑日続きであるという現実を直視し、暑さへの現実的な対策を行う必要がある。

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