ドナルド・トランプ米大統領は24日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領について、侵攻を続けるロシア軍との戦いで「大健闘している」との認識を示した。トランプ氏はかつてゼレンスキー氏を「カードがない」と評し、勝ち目がないと批判していたが、今回の評価は一転したものだ。
G7サミットでの会談が契機
この発言は、フランス東部エビアンで開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)の期間中、トランプ氏がゼレンスキー氏と会談した後になされた。ウクライナ大統領府が提供した写真には、両首脳が会談する様子が写っている。トランプ氏は会談後、記者団に対し「彼は大健闘している。非常に厳しい状況だが、よくやっている」と述べた。
過去の発言との矛盾
トランプ氏は以前、ゼレンスキー氏について「カードを持っていない」と述べ、ウクライナがロシアとの交渉で不利な立場にあると主張していた。しかし、今回のG7サミットでの会談を経て、その見方を修正したようだ。トランプ氏はまた、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との関係についても言及し、「彼と仲良くやっていける」と述べたが、具体的な和平案には触れなかった。
ウクライナ側の反応
ウクライナ政府はトランプ氏の評価を歓迎する一方、具体的な軍事支援の継続を求める声が強い。ゼレンスキー氏はこれまで、米国からの追加支援の重要性を強調してきた。今回のG7サミットでは、ウクライナへの支援継続が主要議題の一つとなった。
国際社会の動き
G7サミットでは、ウクライナ情勢のほか、イラン問題やNATOの役割などが議論された。トランプ氏はオランダのマルク・ルッテ首相とも会談し、「NATOに失望させられた」と述べ、同盟国への不満を表明した。一方、ロシアは新START(新戦略兵器削減条約)の失効を受け、「世界大戦を防ぐ唯一の手段は核」と主張し、危機感をあらわにしている。また、ウクライナ軍はクリミアへの大規模攻撃を実施し、4人が死亡、燃料販売が停止されるなど、戦況は依然として緊迫している。



