ウクライナは4日、ロシア軍がウクライナ東部の戦略的要衝コンスタンチノフカを制圧したとするロシア側の前日発表を強く否定した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「ロシアのいつもの嘘」と一蹴し、ウクライナ軍報道官もAFPに対し、同市は依然としてウクライナの統制下にあると明言した。
ロシアの制圧発表とウクライナの反論
ロシア国防省は3日、コンスタンチノフカを完全に制圧したと発表。ウラジーミル・プーチン大統領は同日、制圧をめぐり兵士らに謝意を表明した。ロシアは数か月にわたって人口約7万8000人の同市攻略に注力してきた。
しかし、ウクライナ軍のアンドリー・コバリョフ報道官はAFPに対し、「困難な状況が続いている」と認めつつも、「コンスタンチノフカはウクライナ側の統制下にある」と断言。さらに「ウクライナの防衛隊は指定された防衛線に沿って陣地を維持し続けている」と述べ、ロシア軍の小規模なグループが町に潜入しているものの、戦闘は継続中と強調した。
一方、ロシア国防省は「ロシア軍は町の南部から北部の外縁に至るまで、全域に展開している」と主張しており、双方の主張は真っ向から対立している。
戦略的価値と戦術
コンスタンチノフカは、東部ドネツク州におけるウクライナ軍の重要な拠点であり、ロシアがドンバス地域での最終目標とするドネツク州西部の主要都市スラビャンスクやクラマトルスクへ通じる道路上の要衝だ。ロシア軍は少数の兵士グループを送り込んで潜入し、陣地を確保する作戦を採用。この戦術は、2025年末にウクライナの都市ポクロフスクを占領した際にも用いられた。
ゼレンスキー氏の挑発と和平の行方
ゼレンスキー氏はSNSへの投稿で、「もしコンスタンチノフカがロシア制圧下にあるのなら、プーチン氏は現地で私と会い、この戦争をようやく終わらせるための外交的な道を見つけることに何の問題もないはずだ」と述べ、プーチン氏を挑発した。プーチン氏は4年以上続く戦争を終わらせるためのゼレンスキー氏との会談を繰り返し拒否し、ウクライナ東部の残りの地域を武力で占領する意向を示している。
両首脳は今週、アンカラで開催されるNATO首脳会議を前に、ドナルド・トランプ米大統領とウクライナ戦争について個別に会談。ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)に「この戦争に終止符を打つ現実的な見通しがあり、米国の決意が決定要因となる」と投稿した。



