ルビオ長官がICC解体を宣言、同盟国にも協力要請
米国のルビオ国務長官は13日、米紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿で、「我々が持つすべての手段を用いて、国際刑事裁判所(ICC)を解体する」と強硬に主張した。国務省も同日、ICCが「米国の主権に対する許容できない脅威」になっているとして、同盟国にも働きかけてその脅威を取り除くことに着手すると表明した。
ICCとは何か:戦争犯罪を追及する国際司法機関
ICCは2002年に設立された、戦争犯罪や人道に対する罪などを追及し「法の支配」を守ることを目的とする国際司法機関である。現在、日本人として初めて赤根智子氏が所長を務めている。ICCに加盟していない米国は、これまでも米国やイスラエルへの捜査をめぐってICCの検察官や裁判官への制裁を実施しており、今回の声明はその制裁をさらに強化する方針を示すものとみられる。
国務省声明の内容:あらゆる外交手段を検討
国務省は声明で、「ICCは、米国の国益のために働いている米国の軍人や官僚を起訴し、収監する権限があるとしている」と説明。「ICCの脅威を取り除くためには、どんな外交手段も除外しない」と強調した。具体的に検討している外交手段としては、ICC関係者へのビザ制限や資産凍結、さらにはICCへの資金提供停止などが含まれる可能性がある。米国はすでにICCの検察官や裁判官に対して制裁を科しているが、今後は対象を拡大し、ICCと協力する第三国や組織にも圧力をかける方針だ。
背景と今後の展望:米国のICC非加盟と制裁強化の流れ
米国はICC設立当初から加盟しておらず、国際刑事裁判所の管轄権を認めていない。特に、イスラエルや米国人の捜査が行われる可能性に対して強い反発を示してきた。トランプ政権下では、ICC職員に対する制裁やビザ制限が実施され、バイデン政権下でも一部制裁が維持された。今回のルビオ長官の声明は、米国がICCに対してより攻撃的な姿勢を取ることを明確にしたものだ。同盟国の中にはICCを支持する国も多く、米国の強硬な姿勢が同盟関係に影響を与える可能性もある。今後の焦点は、米国が具体的にどのような制裁措置を発動し、同盟国がそれにどの程度協力するかにある。



