2026年のノーベル平和賞受賞が決まったナビ・ピレイ氏(85)は10日、発表から一夜明け、ノルウェー・オスロのノーベル平和センターで開かれた講演会にオンラインで登壇した。一日で何千ものメッセージを受けたと明かし、「どれも希望の高まりを語っている。それが、この賞がもたらしたものだ」と述べた。
ニュルンベルクの法廷で受賞の知らせ
国際刑事裁判所(ICC)の裁判官などを務めてきたピレイ氏は、9日の受賞の知らせを、国際会議が開かれていたドイツ・ニュルンベルクの600号法廷で受けた。ナチス・ドイツの指導者らを、人道に対する罪などで裁いた歴史的な場所だ。
「正義を求める叫びは1940年代に終わったのではなく、人々はいまも正義を求めている」と述べ、国際法に基づく正義がいまもなお求められていると訴えた。
米国の制裁を「前代未聞」と批判
ピレイ氏への授賞発表から数時間後には、米国がICCそのものへの制裁を発表した。こうした圧力に対し、ピレイ氏は、「何より重大なのは、裁判官が司法上の命令を出したというだけで、ある国がその裁判官たちに制裁を発表したということだ」と強調。「前代未聞で、受け入れられるものではない」と断じた。
「ノーベル委員会がいま、すべての人のための公平な正義を強く支持する姿勢を示したこと。これこそが私にとって、今回の賞がもつ意味だ」と語った。