ネパール国境の土石流、中国側で5人死亡・558人行方不明…せき止め湖の決壊危険
ネパール国境土石流、中国側で5人死亡・558人行方不明

ネパールと中国の国境地帯で発生した大規模な土石流は、中国側にも甚大な被害をもたらした。27日時点で5人が死亡し、外国人を含む500人超が行方不明となっている。

李強首相が現地入り、救助を指示

中国政府が公開した現地の被災前(左)と後の様子を写した3D画像によると、土石流の規模は甚大だ。中国中央テレビによると、27日午後、習国家主席の委託を受けた李氏がチベット自治区シガツェの被災地に入り、救助活動を指導し、被災者を見舞った。国営新華社通信によると、李氏は「希望が少しでもある限り、最大限の努力を尽くして」と指示した。

習主席が重要指示、救援活動を徹底

習氏は土石流が発生した26日、直ちに「重要指示」を出し、捜索・救助を徹底して被害を最小限に抑えるよう求めた。28日には救援活動に関する会議を開き、習氏らが犠牲者に黙とうをささげ、行方不明者の捜索に全力を挙げる方針を示した。

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同テレビが報じた当局提供の空撮写真では、国境検問所の建物や周辺の駐車場が土石流で跡形もなく押し流されていた。ロイター通信も、濁流が一瞬で人々をのみ込む様子を伝えた。28日午後3時時点で、中国側では5人が死亡し、外国人260人を含む558人が行方不明となっている。

せき止め湖の決壊危険、昨年も土石流

中国政府によると、被災地では土石流によって「せき止め湖」ができた。報道では、27日時点で既に水があふれ、今後の雨で決壊する危険が高いという。周辺では昨年7月にも、17人が死亡する土石流が起きた。

一方、中国中央テレビは連日、各地から軍用機などで救援隊が次々と現地入りし、険しい山を越えて被害の大きい検問所周辺へ向かう様子を大々的に報じている。物資が潤沢な避難所も紹介し、支援が行き届いていることを強調している。

少数民族地域での社会不安を警戒

シガツェは海抜約4000メートルの高地で、住民の9割以上を少数民族が占める。中国は来年、5年に1度の重要政治日程である共産党大会を控える。少数民族への統制を強める習政権は、大会を前に支援不足への不満が広がるのを防ぐ狙いとみられる。

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