イラン最高安全保障委員会のモフセン・レザイ事務局長は6日、国営テレビの番組で、米軍がイラン関連の船舶を対象に実施している海上封鎖の海域を中心に進入禁止とする方針を明らかにした。米軍との衝突も辞さない構えを示した格好で、実行されればホルムズ海峡を巡る対立が一層先鋭化するのは避けられない。
進入禁止海域とブラックリスト
レザイ氏は進入禁止海域について、米軍が海上封鎖の起点としているアラビア海北部からペルシャ湾の一部と説明した。イランが支配権を主張するホルムズ海峡が収まる形となる。イランの許可を得ずに進入禁止海域の航行を試みた船舶のブラックリストも作成するという。
レザイ氏は具体的な措置には触れなかったものの、従わない船舶に関して「船主らは船舶保険など深刻な運航費用の問題に直面するだろう」と警告した。
米軍との衝突も視野に
米軍は海上封鎖で石油タンカーなどイラン関連船舶の出入港を阻止し、他の船舶にはホルムズ海峡南側に設けた航路の利用を促している。イランの進入禁止措置は、南側航路も対象となることから、米軍との衝突を念頭に置いた方針表明と言える。
米イランは散発的な攻撃の応酬を繰り返しているが、トランプ米政権は11月の中間選挙を前に、本格的な戦闘は再開していない。米側の事情を見透かしたイラン高官らは挑発的な発言を繰り返している。
新航路の国際海事機関登録へ
一方、イラン外務省報道官は7日の記者会見で、イランとオマーンが合意した暫定的な新航路について、近日中に国際海事機関(IMO)に登録するとの見通しを明らかにした。イランは様々な手段でホルムズ海峡の支配権を既成事実化し、域内から米国を排除するための布石を打つもくろみとみられる。



