米国とイランが再び、攻撃の応酬を始めた。戦線は焦点のホルムズ海峡だけでなく、紅海や周辺各国へ広がる様相になっている。戦闘開始から5カ月あまり。互いに譲らず、出口が見えない状況は、世界経済の先行きにも不安を広げている。双方が攻撃を止められない背景に何があるのか。
米国とイランは6月17日に戦闘終結に向けた覚書を交わしたものの、ホルムズ海峡の管理をめぐる対立が先鋭化し、攻撃の応酬が再燃した。
13日間連続の攻撃と反撃
米中央軍は7月24日まで13日間連続でイランを攻撃し、イランは周辺国にある米軍基地への反撃で応じた。その結果、米軍では攻撃開始当初の3月以来となる戦闘の犠牲者が出た。
米メディアによると、トランプ大統領は24日に攻撃をやめるよう指示。その背景に、「ホルムズ海峡周辺での爆撃の効果は限界に達した」として作戦中止を求めた軍幹部の進言や、迎撃に使う弾薬量への懸念があったとの報道が出ている。
ホルムズ海峡の安定をめぐる対立
13日間の攻撃で米軍が主眼に置いたのは、ホルムズ海峡の航行に脅威を与えるイランの戦力をそぐことにあった。国際経済への影響が大きい海峡の安定は、覚書を締結する際に米側が優先した事項でもあったが、イラン側は海峡管理の主導権を譲らなかった。
米世論調査で逆風が強まる中、トランプ大統領は難しい判断を迫られている。



