ICC赤根所長への米制裁、国際法軽視の象徴的動き 米識者
ICC赤根所長への米制裁、国際法軽視の象徴的動き

トランプ米政権は18日、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象とすると発表した。高市早苗首相は19日、「大変残念に思っている」と述べたが、米国に対する非難は避けた。

米カーネギー国際平和財団グローバル秩序・制度プログラムのスチュワート・パトリック上級研究員兼ディレクターは「国際法を軽視するトランプ政権の象徴的な動きだ」と語る。ICC赤根所長への米国制裁の意味について、クレジットカードも使用困難になる可能性が指摘されている。

米国がICCに加盟しない理由

これまで米国がICCに加盟してこなかったのは、米兵や政治指導者が残虐な犯罪で訴追されることを恐れているためだ。米国はローマ規程の締約国ではないが、ICCは加盟国の領域内で起きた犯罪について米国民を捜査し、場合によっては訴追する権限を持つ。米国はこれを「主権の侵害だ」として認めていない。これまでも100カ国を超えるICC加盟国と二国間協定を結ぶなどして、このリスクから自国を守ろうとしてきた。

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トランプ政権のICC解体への執念

トランプ政権は現在、多国間主義そのものへの攻撃の一環として、ICC自体をなくそうとしている。ルビオ国務長官は、ICCが「われわれの政治制度と法制度のあらゆる側面を脅かしている」とまで述べているが、パトリック氏は「これはかなり大げさな言い方だ」と指摘する。

トランプ政権がここまでICCの廃止にこだわるのは、将来、米国が戦争を行う地域で残虐犯罪が起きたとしても、米国の指導者や軍人が責任を問われないようにしたいという狙いがあるとみられる。さらにトランプ政権は、パレスチナ自治区ガザでの戦争犯罪や人道に対する罪をめぐり、ICCがネタニヤフ首相らイスラエル当局者に逮捕状を出していることにも強い不満を持っている。

制裁は対象者の生活に深刻な影響を及ぼすとみられ、国際社会からは懸念の声が上がっている。

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