トルコ軍、シリア北部でクルド武装勢力掃討作戦を開始
トルコ軍、シリア北部でクルド勢力掃討作戦開始

トルコ国防省は、シリア北部でクルド武装勢力「人民防衛隊(YPG)」に対する掃討作戦を開始したと発表した。作戦は20日未明に開始され、トルコ軍は地上部隊と航空機による攻撃を実施している。これにより、米国が仲介した停戦合意は事実上破綻した。

作戦の背景と目的

トルコ政府は、YPGを国内でクーデターを企てたとされる非合法組織「クルド労働者党(PKK)」のシリア支部とみなしており、テロ組織に指定している。今回の作戦の目的は、トルコ国境沿いの安全地帯を確保し、シリア北部からYPGの戦闘員を排除することだと説明している。

トルコのエルドアン大統領は「我々は自国の安全保障を守るため、いかなる措置も躊躇しない」と述べ、作戦の正当性を強調した。一方、YPGはシリア民主軍(SDF)の中核をなし、米国はシリアでの過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦で主要なパートナーとして支援してきた。

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停戦合意の破綻と国際社会の反応

米国は先週、トルコに対しシリア北部での軍事作戦を一時停止するよう求め、5日間の停戦を仲介した。しかし、トルコ側は停戦条件が満たされなかったとして、作戦再開を宣言した。米国防総省の担当者は「深い失望を表明する」と述べ、事態を憂慮している。

シリアのアサド政権はトルコの軍事作戦を非難し、ロシアはトルコとシリア政府の対話を呼びかけている。また、欧州連合(EU)は民間人への被害を懸念し、トルコに自制を求めている。

地域への影響

今回の作戦により、シリア北部では新たな避難民が発生する恐れがある。国連の推計によると、これまでの戦闘で既に約30万人が避難を余儀なくされている。また、ISの勢力が再び台頭するリスクも指摘されている。

トルコ軍は作戦開始後、複数の村と戦略的な高台を制圧したと発表。一方、SDFは激しい抵抗を続けており、双方に死傷者が出ている。シリア人権監視団によると、戦闘開始から24時間で少なくとも戦闘員20人が死亡した。

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