トランプ政権は13日、戦争犯罪など人道上の重大犯罪を裁いてきた国際刑事裁判所(ICC、赤根智子所長)の解体を求める考えを表明した。「米国の主権に対する許容できない脅威」と位置づけ、同盟国にも働きかけていく主張だ。法の支配や多国間主義を重視してきた日本も対応を迫られている。
ルビオ国務長官が寄稿で「ICCを解体」と主張
ルビオ米国務長官は13日配信の地元紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿で「すべての手段を用いて、ICCを解体する」と主張。国務省も、ICCが米国の軍人や官僚を起訴し、収監する権限があることを懸念する声明を出した。
米国はICCを敵視、ネタニヤフ首相らの捜査対象に
ICCに加盟していない米国は、アフガニスタンで活動していた米国関係者や友好関係にあるイスラエルのネタニヤフ首相らを犯罪捜査の対象にしてきたICCを敵視してきた。これまでもICCの検察官や裁判官ら個人について制裁を発動してきた。
今後は他国に脱退働きかけ、ビザ取り消しも検討
今後は、他国にICC脱退を働きかけるほか、ICC職員らに対するビザの取り消しや米国への入国禁止などの措置を検討するという。ICC組織本体を制裁対象にする恐れも指摘されており、実施した場合、米国の銀行や通信・ITサービスなどが利用できなくなり、日常的な組織運営に支障が出る恐れが強い。
日本は法の支配の観点から懸念
ICCの存続が危機に瀕する中、日本政府は法の支配や多国間主義の観点から懸念を表明。日本はICC締約国であり、今後の米国の動きと国際社会の対応が注目される。



