鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人罪などで服役した原口アヤ子さん(99)の裁判のやり直しを求める第5次再審請求の第3回進行協議が14日、鹿児島地裁で開かれた。弁護側は、検察側と裁判官に対し、提出した新証拠の内容を詳細に説明し、共犯者とされた親族3人の供述が捜査機関によって誘導された可能性を強く主張した。
進行協議で弁護側が新証拠を提示
弁護団によると、今回の協議では、共犯者とされた親族3人の供述の信用性を分析した専門家の鑑定書などが新証拠として示された。弁護側は、3人が知的障害などを持つ「供述弱者」であり、自白と否認を繰り返すなど供述が不安定だったと指摘。その上で、「捜査関係者による誘導があった」と主張し、供述の任意性と信用性に重大な疑義があると訴えた。
弁護団共同代表の鴨志田祐美弁護士は、協議後の記者会見で「供述弱者が誰も見ていない状態で自白を取られ、アヤ子さんとともに有罪となった。この事件を放っておいてよいのか。『今の裁判官だったらどう思うか』という問いを突きつけていきたい」と述べ、司法の判断を促した。
原口さんは99歳、一貫して無罪主張
原口さんは1979年の事件発生後、逮捕時から一貫して無罪を主張してきた。しかし、殺人罪などで有罪判決が確定し、長期にわたり服役。現在は99歳となり、高齢であることから早期の再審開始が望まれている。
第5次再審請求では、弁護側が新たな証拠として、犯行状況を再現した実験結果や、共犯者の供述の信用性を否定する鑑定書などを提出している。次回の進行協議は10月15日に予定されている。
本事件は、冤罪の可能性が指摘される長期化した再審請求事件として注目を集めており、司法の判断が待たれる。



