北朝鮮に約50億円の賠償命令 南北連絡事務所爆破でソウル中央地裁
北朝鮮に約50億円賠償命令 南北事務所爆破で地裁

ソウル中央地裁は16日、北朝鮮が2020年に南北共同連絡事務所を爆破した問題で、韓国政府が求めた損害賠償請求訴訟の判決を言い渡し、北朝鮮に約446億ウォン(約50億円)の支払いを命じた。韓国政府が北朝鮮を相手取って訴訟を起こしたのは初めてとなる。

南北交流の拠点だった連絡事務所

連絡事務所は、南北と米朝の首脳会談が相次いで開かれた2018年、軍事境界線近くの北朝鮮・開城に設置され、南北交流の拠点としての役割を担っていた。しかし、2019年にハノイで開かれた米朝首脳会談が決裂した後、南北当局者による会議は中断。その後、北朝鮮は韓国の脱北者団体が金正恩(キムジョンウン)体制を批判するビラを風船で飛ばしたことに反発し、2020年6月に事務所を爆破した。

前政権下で提訴、ほぼ全額認める

この爆破をめぐり、北朝鮮に強硬姿勢を示した尹錫悦(ユンソンニョル)前政権下の統一省が447億ウォンの損害賠償を求めて提訴していた。裁判所はほぼ全額を認めた。北朝鮮に賠償金を支払わせる手段はないため、判決が確定しても履行は難しいとみられる。

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統一省は判決を尊重する立場を示しつつ、「政府は南北間の問題が対話と協力を通じて解決されることを期待する」とのコメントを出した。韓国政府関係者によると、韓国政府は連絡事務所のほかにも北朝鮮の景勝地・金剛山(クムガンサン)観光事業などに投資してきたが、同様の損害賠償訴訟を提起する予定はないとしている。

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