太平洋諸島フォーラム、中国のミサイル試射を批判する共同声明を発表 ナオエロは反対
PIFが中国のミサイル試射を批判、ナオエロは反対

【9月4日 AFP】18か国と2地域で構成される太平洋諸島フォーラム(PIF)は3日、議長国パラオが中国に圧力をかけられていたが、中国軍による7月の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射実験を批判する共同声明をまとめた。

共同声明の内容と反対国

パラオのスランゲル・ウィップス大統領が深夜の記者会見で読み上げたPIF首脳会議の共同声明は、「十分な事前通告をせずに多数の加盟国の上空を通過した最近のICBM発射実験について懸念を表明する」と記している。

また、「ICBM発射実験を実施するすべての国に対し、国際慣行に従い遅くとも24時間前までに事前通告をすることを含め、透明性と安心を確保する」ことを求めている。

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共同声明にはナオエロ(旧ナウル)が反対。同国を除く17か国と2地域の合意でまとめられた。

中国の実験と太平洋諸国の反発

中国は7月6日、原子力潜水艦から太平洋に向けて模擬弾頭1発を搭載した弾道ミサイルを発射する実験を行い、軍事力を誇示したが、一部の国に直前に通知しただけだった。

ミサイルはツバルとナオエロに近い公海上に着弾。数十年前に米国、英国、フランスが実施した核実験の苦い記憶を持ち、領海を非核地帯と宣言している太平洋諸国からたちまち激しい反発が起きた。

中国はSLBM発射実験について、「年間軍事訓練の一環として行われる日常的なもの」であり、「関係国には事前に通告していた」と主張している。

ナオエロの立場と中国の反応

ナオエロは2024年、台湾と断交して中国と国交を樹立。太平洋諸国にインフラ整備のための資金を融資する中国への批判に消極的な姿勢を示してきた。

中国外務省の郭嘉昆副報道局長は3日、共同声明が出される前に北京での記者会見で、パラオが他の太平洋諸国の対応を「ハイジャック(乗っ取り)」していると非難。

「パラオが本件を繰り返し煽動し、他の太平洋諸島フォーラム加盟国の立場を悪意をもってハイジャックしている。このような画策が成功することはない」と述べた。

これに対しウィップス大統領は、「PIFからのメッセージは明確だ。透明性が確保される必要がある」と反論した。

台湾の招待と中国の警告

パラオは、中国と米国を含む非太平洋諸国十数か国がさまざまな立場でサイドイベントに参加する中、台湾を支援パートナーとしてフォーラムに招待した。

中国は、PIF首脳会議の開会式に台湾の林佳竜外交部長(外相)が出席したことに強く反発した。

中国は台湾について、自国領土の一部だと主張しており、他国との交流に反対している。

中国の銭波・太平洋島しょ国担当特使は8月31日、記者団に対し「代償を伴う」と警告した。

これに対し台湾は、太平洋地域で三つの国(パラオ、マーシャル諸島、ツバル)と外交関係を持つ台湾の存在が、中国による「完全支配」を阻止していると反論した。

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