ネパール・中国洪水、行方不明2400人超に急増、死者586人
ネパール・中国洪水、行方不明2400人超、死者586人

ネパールと中国の国境付近で26日に発生した大規模土石流で、死者は586人にのぼり、行方不明者は2400人以上に急増した。28日も重機などを使い生存者の捜索を続けたが、さらなる洪水の恐れがあるため、救助活動は難航している。

ネパール当局、死者579人、行方不明1924人と発表

ネパール当局は28日、同国での死者数が579人に達したと発表した。中にはインドまで流された被害者もいた。行方不明者は大幅に増え、外国人517人を含む1924人となった。安否不明者の中には5人の日本人もいる。当局は28日、水力発電所の作業員933人を新たに行方不明者リストに追加した。

中国の新華社通信は、7人が死亡し、554人が行方不明と報じた。当局はチベット自治区から取り残されていた観光客555人と中国人住民499人を避難させたと発表した。

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カトマンズの病院で家族の安否確認

ネパールの首都カトマンズの病院では、多くの被災者が集まり、連絡のとれない家族や親族の写真などを壁に貼り付けていた。

兄弟と連絡がとれないサムジャナ・ティングさん(27)はAFPの取材に対し「私たちはすべてを失いました。今日で3日目ですが、何もわかりません。無事でいてくれることを願っています」と語った。

長男が行方不明のクーラ・プリヤさんは「財産なんてどうでもいい。ただ息子を返してほしい。どうか助けてほしい」と訴えた。

シヴァランジャニ・ムトゥナタンさん(46)は、バスで中国国境へ向かっていた際に被災した。「突然、霧や煙のようなものが私たちを包み込みました。一人ずつ運転席側から這い出て、必死で丘を駆け上がりました」と振り返った。

氷河崩壊が引き金か、二次災害のリスク

専門家などによると、今回の洪水はネパールで2015年の地震以降、最も多くの犠牲者を出した自然災害で、氷河の崩壊が引き金となり大規模な土石流が発生したとみられる。

上流では大量の土砂などが川を遮断してできた「せきとめ湖」の面積が拡大し、二次災害のリスクが高まっている。

ネパール警察は「チベット側でせき止められた水が再びあふれ出した」との情報があり、救助隊に避難を命じた。チベット自治区でも、さらなる洪水の危険性から救助活動を一時中断した。

中国の習近平国家主席は救助活動に関する会議で、ネパールの緊急捜索・救援活動に対して支援を提供する意向を示した。

現地では被災者への食料や水の供給が不足している。

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