東南アジアで最も新車が売れるマレーシアで、安価な中国製電気自動車(EV)の流入を防ぐための「保護主義」的な政策が進められている。東南アジア市場で日本勢のシェアを中国勢が奪う動きが加速するなか、マレーシアでは国民車メーカー2社に出資する日中メーカーの「代理戦争」が過熱している。
見本市で存在感示す国民車2社
6月に首都クアラルンプールで開かれた自動車見本市では、マレーシアの2大国民車メーカー「プロドゥア」と「プロトン」が広大なスペースを占めた。タイなどの見本市では中国メーカーのEVの展示が存在感を増しているが、この会場では控えめに映った。
東部ボルネオ島クチンから会場を訪れたリー・ペイフォンさん(41)は「低価格で品質も良い国民車メーカー2社が気になるね」と話した。
販売台数の6割を2社が占める特異な市場
東南アジアは長年、日系各社が市場を占有してきたが、近年はBYDなど中国勢との競争が本格化している。そのなかで、マレーシア市場は特異な状況に置かれてきた。販売台数の6割をこの2社が占めているのだ。地場メーカーが新車市場のトップを押さえている国は、東南アジアでマレーシアだけだ。
「ガラパゴス市場」が形成された背景には、産業育成政策がある。



