熊本地震で最大震度7を記録した熊本県氷川町で、町の特産の吉野梨が今月、台湾へ出荷された。2004年から続く取り組みで、地震で多くの梨が落果し出荷は厳しい見通しだったが、台湾側が「支援として受け入れたい」と引き受け、23年目の今年も実現した。
ジャンボ梨として有名な吉野梨
100年以上の歴史がある吉野梨はジャンボ梨として有名。台湾では「丸くて黄色く大きいもの」が縁起物として喜ばれることから、毎年2千箱(5~6玉入り)を輸出している。
だが、7月28日の地震で8~9割が落果。それでも「数は限られるが、送ることはできる」と台湾の受け入れ先の商社に連絡すると、「支援として引き受けたい」と返事をくれた。
選果場の被害と応急修理
選果場は床がゆがみ、亀裂が入ったまま。梨を選別するレーンも故障したが、応急修理で動かせるようにして、1日の出荷作業になんとか間に合わせた。
農家も、売り物になると判断できた梨を持ち寄り、約4700玉を集めた。キズがないか確認しながら、直径12~13センチの約600玉を選び出し、100箱を調えた。
航空便で台湾へ
例年ならコンテナに詰めて船便で出すが、数が限られるため航空便を使う。
JAやつしろ吉野梨部会の坂本俊介部会長(50)は「亀裂が入った果樹園の整備などこれからも厳しい作業が続く農家もあるが、来年への生産意欲につながれば」と話した。



