中国経済の重しとなっている消費低迷が一層鮮明になっている。2026年4~6月期の実質国内総生産(GDP)成長率は4.3%と、1~3月期から減速した。元凶である不動産不況も底打ちの気配はなく、消費が上向く兆しは見えない。
家具の街・仏山に広がる閑散とした風景
中国南部・広東省仏山市は、「家があれば仏山製あり」と言われるほど、家具産業の集積地として知られる街だ。中国メディアによると、製造、販売、流通など3万社超の家具関連産業が集まる。7月上旬に訪れると、卸売りや小売りの店舗がひしめく一帯に人の姿はまばらで、至る所で「うちの店を見ていかないか」と声をかけられた。
家具の卸売りや小売りの店舗が集まるエリアでは、ソファなどを扱う店舗の男性店員が「以前は通路も人であふれかえっていた」と語るが、この日の人通りはまばらだった。
売り上げ半減、倒産も発生
「2024年から販売は減少を続けています」。主に自社工場で製造したソファやテーブルを扱う店舗の男性店員(27)は現状をそう説明した。売り上げは年々落ち込んでいるというが、特に24年以降の減少が顕著で、23年以前に比べて半減しているという。
SNS上では「給与未払いが発生している」との書き込みがあった中堅家具メーカーの拠点を訪れると、すでに会社の看板は取り外され、人影はなく、モノが散乱していた。景気減速で倒産も相次いでいる実態が浮き彫りになった。
不動産不況が直撃
家具産業は不動産市場の動向に敏感で、中国不動産大手・恒大集団の経営破綻以降、住宅販売が低迷し、家具の需要も冷え込んでいる。現場からは「家が売れず、厳しい」との声が聞かれる。消費刺激策が打ち出されているが、効果は限定的で、業界関係者は「底が見えない」と話す。
仏山の苦境は、中国経済全体の消費低迷を象徴している。今後の回復には、不動産市場の安定と消費者マインドの改善が不可欠とみられる。



