中国が人民元の国際化に本腰を入れ始めた。2026年3月に採択した15次五カ年計画では、人民元国際化を「推進する」と明記。14次五カ年計画の「着実かつ慎重に促進する」から、より直接的な表現に変化した。これを受けて中国は、人民元の金融インフラの総合的な整備を強化する一連の措置を打ち出している。
通貨体制の多極化を見据えたインフラ整備
中央銀行である中国人民銀行の潘功勝総裁は、7月7日に香港で講演した際、次のように述べた。「国際通貨システムが多極化の方向へ加速して変化する中、人民元に対する国際的な需要は、貿易決済から投資、資金調達、価格表示、準備資産など、より広範な分野へと拡大している」。
現在も米ドルが国際通貨の中心的存在であり、米ドルの国際金融インフラが整備されていることがそれを支えている。中国は、国際通貨体制が多極化に向かい、人民元の需要が多方面に広がっているとの認識の下、人民元にかかるグローバルな金融インフラの総合的な整備を進める必要があるとの考えに至ったとみられる。



