韓国サムスン電子は24日、半導体やバイオテクノロジーなどの先端分野に積極投資し、今後3年間で1万人以上の新規雇用を創出する計画を明らかにした。同社は「未来成長エンジンへの投資を通じて、韓国経済の活性化と技術リーダーシップの強化に貢献する」と説明している。
投資の内訳と目標
サムスン電子は今回の計画で、半導体ファウンドリ(受託生産)やシステム半導体、バイオ医薬品の受託製造などに重点的に資金を投じる。具体的な投資額は明らかにされていないが、過去の大型投資を踏まえ、数十兆ウォン規模になるとみられる。
同社は「半導体分野では、メモリーに続きシステム半導体でも世界トップを目指す」と強調。バイオ分野では、子会社サムスンバイオロジクスを通じて、バイオ医薬品の受託製造能力を拡大する方針だ。
雇用創出と経済効果
新規雇用は主に研究開発(R&D)やエンジニアリング部門で、高度な専門人材を中心に採用する。サムスン電子は「今後3年間で1万人以上の雇用を新たに創出する」と発表。これにより、韓国国内の雇用市場にプラス効果が期待される。
韓国政府も半導体やバイオを国家戦略産業に位置づけており、今回の投資計画は政府の産業政策とも合致する。文在寅大統領は先日、「半導体やバイオなど先端産業への投資を積極的に支援する」と表明しており、サムスン電子の動きはこれに呼応した形だ。
競争環境と今後の展望
半導体業界では、台湾積体電路製造(TSMC)などとの競争が激化している。サムスン電子はファウンドリ事業でTSMCに次ぐ2位だが、今回の投資でシェア拡大を狙う。また、バイオ分野では、世界的なバイオ医薬品需要の高まりを受け、受託製造市場が急成長しており、サムスンバイオロジクスは同分野で世界トップクラスの受託製造企業に成長している。
サムスン電子の今回の発表は、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた韓国経済に新たな活力をもたらす可能性がある。半導体とバイオは今後も成長が見込まれる分野であり、同社の投資が韓国全体の産業競争力向上につながると期待される。



