オンライン英会話サービス「ネイティブキャンプ」は6月20日、「AI翻訳・AI英会話時代における英語学習の価値」に関する調査結果を発表した。調査は5月21日から25日にかけて、世界140カ国・1,173名の外国人講師を対象にインターネットで実施された。
AI翻訳への評価は賛否両論
ビジネスや日常の場面で、日本人がAI翻訳機や翻訳アプリを使って話しかけてくることについて尋ねたところ、「非常に素晴らしい」「ややポジティブ」と回答した講師は53%に上った。一方、「どちらとも言えない」は36.2%で、AI翻訳に対する評価は分かれる結果となった。
「自分の英語」が信頼構築に圧倒的有利
リアルなコミュニケーションにおいて、日本人が「AI翻訳機を使った会話」をする場合と、拙くても「自分の英語」で話す場合の伝わり方を比較した質問では、場面によって評価が大きく異なることが明らかになった。「用件を正確に伝える場面」ではAI翻訳を支持する回答が約30%だったのに対し、「信頼関係を築く場面」や「熱意を伝える場面」では、83%が「自分の言葉」で話すことを支持した。
さらに、もし日本人が文法が完璧ではなくても、AIに頼らず「一生懸命に自分の英語」で話しかけてきた場合の印象を尋ねたところ、97%が「拙くても自分の英語で話そうとする人」に好感を持つと回答。圧倒的多数が、不完全でも自ら英語を使おうとする姿勢を評価していることが分かった。
AI翻訳機に頼ると心理的距離が生じる
日本人が「AI翻訳機の画面」ばかりを見て会話している時、感じる心理的な距離(心の壁)について尋ねた質問では、83%が「心の距離を感じる」と答えた。画面越しのコミュニケーションでは、相手の感情や熱意が伝わりにくく、親密さが損なわれる可能性が示唆された。
英会話を学ぶ最大の価値は「信頼関係の構築」
AI翻訳が普及した時代において、人間が英会話(自分の英語で話すスキル)を身につける最大の価値について複数回答で尋ねたところ、「代替不可能な信頼関係・友情を築ける」が66%で最も多く、次いで「感情や熱意を直接伝えられる」が51%、「文化的なニュアンスやユーモアを理解・共有できる」が44%、「即座に反応・対応できる」が35%、「自己成長や自信につながる」が23%と続いた。
この結果から、AI翻訳の精度が向上しても、人間同士のコミュニケーションにおいては「自分の言葉で伝えようとする姿勢」が信頼構築に不可欠であり、英語学習の価値は今後も変わらないことが浮き彫りになった。



