経済評論家の鈴木貴博氏は、コンビニ弁当の価格高騰が消費者の離反を招いていると指摘する。「コンビニ商品にあたる『生鮮食品を除く食料』の値上がり率は、2023年以降の平均で年率6.2%。全体の2倍のペースで上がっている」という。このため、特にセブン‐イレブンが苦戦している。
セブンの成長が止まった日
新宿区百人町の昼過ぎ、語学留学生たちがセブン‐イレブンの前を素通りする。レジの店員は手持ちぶさただ。2023年9月頃からセブンだけ売上成長が止まり、客数は3社とも減少傾向にある。しかしファミマとローソンは客単価を伸ばし、セブンは前年比100%に貼り付いたまま上げられず、「一人負け」となった。
「うれしい値!」の失敗
セブンは「うれしい値!」コストカット商品で客を呼び戻そうとしたが、実質賃金が増えない限り戻らない。一方、ファミマとローソンは中流層以上向けの高付加価値商品で客単価を向上させた。
セブンの戦略転換
その後セブンも戦略を変更。セブンプレミアム強化、総菜・弁当リニューアル、サンドイッチや麺類の品質改良を実施。2025年5月には「お値段そのまま!人気商品増量祭」、2026年5月には「50%以上増量」キャンペーンを展開した。これはローソンの「51%盛りすぎチャレンジ」、ファミマの「40%増量作戦」に対抗するものだ。
コンビニ離れの根本原因
インフレによる生活防衛意識の高まりがコンビニ離れの根本原因。消費者は割高なコンビニ弁当を避け、食品スーパーやミニスーパーへと向かっている。特に「高いのは嫌だが、おいしい弁当が食べたい」という大人たちは、コストパフォーマンスの高い選択肢を求めている。
業界の救い
業界全体としては不調だが、ミニスーパー戦争ではドンキなど新たなプレーヤーが参入。食品スーパーも品質向上で顧客を引きつけており、コンビニ各社の生き残り競争は激化している。



