「あの部下はいつもなぜか、指示とずれたことをする。いつも指示を忘れるし、同じミスを繰り返す」。同じ指摘を何度もするのはつらい。怒ってみ過ごすわけにもいかないが、これ以上どう指導すれば改善するのかもわからず、頭を抱える管理者も多いだろう。
しかし、フィードバックの効果に関する興味深い研究がある。指摘やフィードバックは一時的な改善につながるが、3分の1を超えるケースではむしろ部下のパフォーマンスを下げているというのだ。指摘は逆効果になり得る(出典:ゲッティイメージズ、以下同)。
指摘が逆効果になるのはどんなときか
特にそれが起こりやすいのは、注意の対象が仕事そのものから本人の評価へ移った場合だ。「何回言えばわかるんだ」という指摘は本人自身に向けられた指摘であり、逆効果なのである。
では、同じミスを繰り返す部下に、上司はどう向き合えばいいのか。本稿では、上司と部下のミスに対する認識のずれを解説しながら、ミスを繰り返さないための指導や仕組み作りの方法を探ってみたい。
部下にとっては「同じミス」ではない
部下にとっては「同じミス」ではないという認識のずれが、改善を妨げる一因となっている。上司が同じミスと捉えていても、部下自身は異なる状況と認識している可能性がある。
叱責やフィードバックが逆効果になるのは、注意の対象が仕事そのものから本人の評価へ移った場合だ。指摘が本人への否定と受け取られると、改善意欲が低下し、パフォーマンスが下がる。
同じミスを繰り返させないためには、指導の仕方や仕組み作りの見直しが必要になる。上司と部下の認識のずれを理解し、効果的なフィードバックを実践することが求められる。



