定年後「家庭に居場所がない」男性の末路と50代からすべき対策
定年後「家庭に居場所がない」男性の末路と対策

定年後の人生の明暗を分ける「境界線」はどこにあるのか。医師で心理カウンセラーの野上徳子氏は、気づけば家庭に居場所がなくなっていた男性の末路について警鐘を鳴らす。うつは単なる気分の落ち込みではなく、高齢期には疲れやすい、眠れない、食欲がない、頭や腰が痛い、何もする気が起きないといった身体症状として現れることも多い。

男性に特有のサインと孤独のリスク

男性は「寂しい」「不安だ」と口にすることが苦手な傾向がある。その代わり、怒りっぽくなる、無口になる、酒量が増える、妻への依存が強まるといった形で表れることがある。世界保健機関(WHO)は、孤独や社会的孤立がうつだけでなく、心疾患、脳卒中、糖尿病、認知機能低下、早期死亡のリスクと関連すると指摘している。米国の疾病予防管理センター(CDC)も、孤独や社会的孤立はうつ、不安、認知症などと関係するとしている。

妻との関係悪化は単なる夫婦げんかではない。妻しか話し相手がいない、妻しか自分を支えてくれる人がいないという状態そのものが、定年後の男性の心身を追い詰めるのだ。

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「なんとなく体調が悪い」の正体

定年後、「検査では異常がないのに、なんとなく体調が悪い」と訴える人がいる。朝からだるい、胃が重い、胸がざわざわする、眠りが浅い、頭がすっきりしない、肩や腰が痛い、血圧が安定しない。人間ドックを受けても大きな異常は見つからないが、本人のつらさは確かにある。

もちろん、重大な病気を見逃さないために医療機関で診察や検査を受けることは必要だ。その上で異常が見つからない場合、生活リズムの乱れ、ストレス、孤独、役割喪失などが身体症状に影響している可能性も考えなければならない。人間の体は検査数値だけで動いているわけではない。

定年後に「輝く人」になるために50代からすべきこと

野上氏は、定年後に輝く人になるためには50代からの準備が不可欠だと強調する。具体的には、仕事以外の居場所や人間関係を築くこと、趣味やボランティア活動への参加、健康管理と規則正しい生活習慣の維持、そして感情を言語化する練習が重要だ。孤独で惨めな老後を回避するには、定年前から意識的に行動を起こす必要がある。

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