残価設定型住宅ローンとは?仕組みや4社のサービス内容を解説
残価設定型住宅ローンとは?仕組みや4社のサービスを解説

近年、住宅ローンの新しい選択肢として「残価設定型ローン」が注目されています。車の購入では一般的な仕組みですが、住宅ローンではどのような内容なのでしょうか。本記事では、残価設定型住宅ローンの基本仕組みと、提供する4社のサービスを解説します。

残価設定型住宅ローンとは

残価設定型住宅ローンは、土地・建物などの不動産の将来の資産価値(残価)をあらかじめ見込み、その残価を前提に返済プランを組むローンです。一般的な住宅ローンでは、頭金を差し引いた金額を借り入れ、返済期間内に元金を全額返済する計画を立てます。

一方、残価設定型住宅ローンは、あらかじめ設定した残価を前提に返済プランを組み、返済後に「残価をどう精算するか」までを組み込んでいる点が特徴です。残価の扱い方には主に2つのタイプがあります。ひとつは、残価を除いた元本部分を返済期間中に返していくタイプで、月々の返済負担を抑えられます。もうひとつは、一般的なローンと同じように返済を続け、ローン残高が残価と同額になった段階で返済額軽減などのオプションを利用できるタイプです。

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残価設定月以降の精算方法

返済によってローン残高が減り、あらかじめ算定された残価と同額になる時点を「残価設定月」と呼びます。残価を精算する時期や仕組みは商品によって異なります。

商品によっては、残価設定月や最終返済時に、残価または据え置いた元金をどう精算するか選べます。大きく分けると、返済負担を抑えながら自宅に住み続ける方法と、住宅を手放してローンを解消する方法があります。自己資金で残価を支払ったり、残価分についてローンを組み直したりする選択肢もあります。

4社のサービス内容を比較

残価設定型住宅ローンの詳細は各社によって異なります。以下に4社のサービス内容を紹介します。

楽天銀行

楽天銀行の残価設定型住宅ローンは、金利選択型の住宅ローンに、JTI(一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)が設定する2つのオプションを付加した商品です。JTIが定めた残価設定月以降、月々の返済額を抑えて終身住み続けられる「返済額軽減オプション」と、住宅を手放せばローン残高と同額でJTIが買い取り返済がなくなる「買取オプション」を選べます。オプションは必ずしも行使する必要はなく、「完済・返済額軽減・買取」の3つから選択できます。ただし、利用対象は認定長期優良住宅に限られ、申込みは楽天銀行と契約した住宅メーカー経由となります。

日本住宅ローン

日本住宅ローンの「おうちの残価設定ローン(借換)」は、土地の評価額の50%を残価として設定し、それ以外の部分を返済していく住宅ローンです(マンションは市場価格の30%を残価に設定)。土地の評価額をもとに残価を決めるため、住宅の使用状況は残価に影響しないのが特徴です(マンションは諸条件あり)。残価到達時は、融資実行時に決定した土地の評価額相当での買取を保証し、返済期間中に土地の価格が変動しても追加の負担は生じません。残価到達以降は、利息のみ支払い(リバースモーゲージ型住宅ローン)への移行、物件買取、返済継続による完済の3つから無料で選択できます。

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SBI新生銀行

SBI新生銀行の「パワーセレクト」は、旭化成のヘーベルハウス購入者向けの支払額軽減住宅ローンです。元本の一部を最終回に一括返済する仕組みで、月々の返済負担を抑えられます。最終回の返済方法は、売却による完済(旭化成不動産レジデンスの買取保証付き)、自己資金による完済、80歳までの期間延長、自宅を担保としたリバースモーゲージへの移行の4つから選べます。ただし、利息のみの支払いとなるリバースモーゲージを利用するには、別途審査のある借り換え手続きが必要です。

ドコモSMTBネット銀行(旧 住信SBIネット銀行)

ドコモSMTBネット銀行の「期日一括返済併用型住宅ローン」は、都心部で資産価値の高いマンションを購入する人に向けた、メガバンク・ネット銀行で初のハイブリッド型住宅ローンです。担保評価額の50%にあたる元金をあらかじめ定めた期日(最終回)に一括返済する方式と、残りの元金を通常のローンとして返す方式を組み合わせています。据え置いた部分は利息のみの支払いとなるため、月々の返済負担を抑えられます。ただし、据え置いた元金は最終返済時に一括返済する必要があり、他社のような買取保証はありません。また、対象は都心部や大都市圏の高額マンションなどに限られます。

まとめ

残価設定型住宅ローンは、月々の返済負担を抑えつつ、ライフスタイルの変化に合わせて住まいを柔軟に選べる新しい住宅ローンです。一方で、残価の精算方法や買取保証の有無、対象物件、オプション利用時の手続きなどは各社で大きく異なります。自分たちの暮らし方や将来設計に合った商品を、仕組みや条件をよく比較したうえで選ぶことが大切です。

※本記事で紹介している内容は各商品の一部です。利用条件や詳細な仕組み、最新の情報については、各金融機関の公式サイトをご確認ください。