信用取引に「難しそう」「大きく損をしそう」というイメージを持つ人は多い。一方で近年、通常の信用取引より取引条件や利用範囲を抑えた「初心者向け」の信用取引サービスが登場している。本記事では、通常の信用取引との違いや、代表的な3社のサービスを比較して解説する。
信用取引が「怖い」と感じる理由
信用取引は、証券会社に保証金を預けたうえで株などを売買する取引だ。保証金を上回る金額の株式を購入したり、保有していない株を証券会社から借りて売ったり(売りから入る取引)することができる。
通常の信用取引では、預けた保証金以上の金額を取引できる一方、損失が大きくなる可能性がある。自己資金を上回る損失が生じたり、保証金が一定水準を下回った際に追加保証金の差し入れを求められたりすることが、信用取引を怖いと感じる理由の一つだ。
初心者向け信用取引の特徴
最近では初心者向けに、通常よりリスクを制限した「初心者向け信用取引」が登場している。取引経験がなくても口座開設を申し込むことができ、新規注文が自己資金の範囲内に制限されるサービスもある。
通常の信用取引では自己資金に対して最大3.3倍のレバレッジをかけられるが、初心者向けのサービスはレバレッジが1倍で、リスクを抑えた設計だ。ただし、リスクが制限されるだけで、元本割れや追加保証金等のリスクがなくなるわけではない点に注意が必要だ。
3社のサービスを比較
SBIネオトレード証券「ライト信用」、SBI証券「はじめて信用」、楽天証券「らくらく信用」の3サービスを比較する。
- レバレッジ:3社とも1倍
- 建玉上限:3社とも500万円
- 売買手数料:3社とも0円
- 買方金利:ライト信用は制度信用2.30%・一般信用2.75%、はじめて信用とらくらく信用は制度・一般とも通常2.8%
- 貸株料:ライト信用は制度信用1.10%・一般信用取り扱いなし、他2社は制度信用1.10%・一般信用(無期限)1.10%・一般信用(短期)3.9%
3社ともレバレッジや建玉上限、売買手数料は同一。買方金利はSBIネオトレード証券の「ライト信用」が最安となっている。SBI証券の「はじめて信用」と楽天証券の「らくらく信用」では、一般信用において売りから入る取引も取り扱う。
初心者の選び方のポイント
サービスは、自身の投資スタイルや考え方に合わせて選ぶのがおすすめだ。「コストにこだわりたい」「取引ツールの操作のしやすさが重要」「売りから入る取引をしたい」などの考え方がある。
初心者向け信用取引は取引経験がなくても申し込めるが、NISAとは異なり、短期的な値動きや資金管理についての理解も必要だ。
まとめ
信用取引は上級者向けというイメージがあるが、最近は初心者向けに条件を限定したサービスも登場している。レバレッジ1倍・建玉上限500万円で、通常の信用取引よりリスクを抑えた選択肢となる。
一方で、初心者向けといっても「安全」や「リスクゼロ」という意味ではない。サービス名やレバレッジの低さだけで安心せず、仕組み・コスト・損失リスクを理解したうえで利用を検討することが重要だ。



