【独占】トランプ関税で日本自動車産業に大打撃、生産拠点の再編迫られる
トランプ関税で日本車産業に大打撃、生産再編へ

トランプ前米大統領が再選を目指す中、その関税政策が日本自動車産業に深刻な打撃を与える可能性が浮上している。専門家の試算によれば、日本車メーカー全体で年間1兆円を超える追加関税負担が発生し、各社は生産拠点の抜本的な見直しを迫られるとみられる。

関税引き上げで日本車に大打撃

トランプ氏は大統領選挙公約で、全ての輸入品に10%の関税を課す方針を掲げている。特に自動車については、現行の2.5%から大幅に引き上げ、最大で100%の関税を検討しているとされる。これが実現すれば、日本から米国に輸出される完成車の競争力は大きく損なわれる。

日本自動車工業会のデータによると、2023年の日本から米国への自動車輸出は約140万台、金額にして約5兆円に上る。仮に10%の関税が課されれば、単純計算で5000億円の追加負担となる。さらに、部品関税も含めると、影響は1兆円を超えるとの試算もある。

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トヨタなど各社、米国生産拡大へ

この状況を受け、トヨタ自動車は米国での生産能力を増強する方針を固めた。同社は既にテキサス州などで大型SUVを生産しているが、新たに中西部の工場でピックアップトラックの生産を開始する計画だ。ホンダや日産自動車も、米国工場の稼働率を引き上げることで対応を検討している。

ただし、米国での生産拡大には巨額の投資が必要となる。トヨタの試算では、新工場の建設には少なくとも1000億円規模の投資が必要で、完成までに数年を要する。その間、為替変動リスクも抱えることになる。

国内雇用への影響は不可避

日本自動車産業の関係者は、生産の海外シフトが国内雇用に与える影響を懸念する。愛知県や静岡県など、自動車産業が集積する地域では、部品メーカーを含めて数十万人の雇用が支えられている。米国生産シフトが加速すれば、国内工場の縮小や閉鎖が避けられないとの見方もある。

ある自動車部品メーカーの幹部は「トランプ関税が発動されれば、国内の生産量は少なくとも2割減少するだろう。これにより、下請け企業の倒産が相次ぐ可能性がある」と指摘する。

政府の対応が鍵に

日本政府は、米国との通商交渉を通じて関税引き上げを回避したい考えだ。しかし、トランプ氏の強硬な姿勢は変わらず、交渉は難航が予想される。経済産業省の担当者は「あらゆる手段を検討する」と述べるが、具体的な対策はまだ示されていない。

一方、自動車メーカー各社は、米国でのEV(電気自動車)生産を促進することで、関税の影響を緩和しようとしている。トランプ氏はEV補助金に批判的だが、米国での生産自体は評価する可能性がある。

今後の見通し

日本自動車産業は、トランプ関税の脅威に直面しながらも、長期的な競争力維持のために変革を迫られている。生産拠点の再編やEVシフトへの対応が急務であり、2024年の米大統領選の結果が業界の命運を左右することになる。

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