打倒オルカン、SBIが放つ最安インデックス投信の野望 ステート・ストリートとの合弁で埋めた最後のピース
打倒オルカン、SBIが放つ最安インデックス投信の野望

SBIホールディングス(HD)は5月1日、米金融大手ステート・ストリート系の運用会社と合弁会社を設立すると発表した。低コストのインデックス運用商品の開発で協業するという。この動きは、三菱UFJアセットマネジメント(MUAM)の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」に対抗するためのものだ。オルカンは低コストを武器に純資産総額12兆円を誇り、業界で圧倒的な存在感を放っている。

運用の「内製化」に一歩

SBI系の運用会社、SBIグローバルアセットマネジメント(SBIGAM)の朝倉智也社長は「これで最後のピースが埋まった」と語る。昨年11月、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの越前谷道平社長から「イノベーティブなことをやりたい」と切り出されたことが始まりだ。2人は意気投合し、今年2月にはSBIHDの北尾吉孝代表とステート・ストリート資産運用部門トップのイー・シン・フン氏が面会。インデックス運用の合弁会社設立という提携の大枠はあっという間に固まったという。

「ファンド移管」という切り札

SBIの悩みは、自社運用ではなくETFを基に投信を組成していたことだった。今回の合弁により、運用の内製化が可能となり、コスト削減と商品開発力の向上が期待される。SBIGAMは既存のインデックス投信の一部を新会社に移管する方針で、これにより運用コストをさらに引き下げる狙いだ。

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オルカンは全世界株式を対象とし、低コストで人気を集める。SBIは新会社を通じて、より低コストのインデックス投信を投入し、オルカンの牙城を崩そうとしている。業界では「SBIの参入でインデックス投信のコスト競争がさらに激化する」との見方がある。

SBIグループは、証券、銀行、保険など金融サービスを幅広く展開しており、資産運用分野での強化はグループ全体の戦略の一環だ。今回の合弁会社設立は、その中でも重要な位置づけとされる。

低コストインデックス投信市場は、個人投資家の関心が高まる中で成長を続けている。SBIが新たに打ち出す商品が、業界の勢力図を変える可能性もある。

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