退職金2000万円をSNS投資詐欺で失った専業主婦の実例 金利上昇で得する人と沈む人の分岐点
退職金2000万円をSNS投資詐欺で失った専業主婦の実例

2024年のマイナス金利政策解除以降、預金金利や国債利回りが上昇し、株価も高騰している。こうした環境下で「運用しなければ損をする」というプレッシャーが高まる中、退職金を手にした高齢者を狙った投資詐欺や、銀行による不適切な金融商品の販売が後を絶たない。ファイナンシャルプランナーの藤川太氏は、退職金を受け取った直後の判断ミスが多くの後悔を生んでいると警鐘を鳴らす。

銀行の「まき餌」戦略に要注意

退職金が口座に振り込まれると、メインバンクから突然電話がかかってくることがある。個人情報保護法やファイアウォール規制で目的外利用は禁じられているが、退職金の入金をきっかけに営業を受けるケースが実態として存在する。銀行は「退職金定期預金」として年利2%などの高金利商品を勧めるが、その高金利が適用されるのは3カ月程度の短期間がほとんど。その後は通常の定期預金金利に戻るため、藤川氏はこれを「まき餌」と表現する。銀行の本命は、高金利期間終了後に手数料の高い投資信託や保険へ顧客を誘導し、収益を確保することにあるという。

SNS投資詐欺で2000万円を失った専業主婦

藤川氏が紹介する実例の一つが、長年専業主婦をしていた高齢女性のケースだ。彼女は夫の退職金の大半である2000万円をSNS上の投資詐欺で失った。「死のうかと思いました」と女性は打ち明けたという。投資に興味はあったが始め方が分からず、SNSの勉強会グループに参加。そこで相場予測をもとに月利10%の高利回りをうたう投資案件に誘われ、全額を投入した。犯人の特定や資金の追跡は困難で、被害金の回収は極めて難しいのが実情だ。

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退職金を守るための教訓

藤川氏は、退職金を受け取った直後は「大きなお金を持ち慣れていない」状態であり、冷静な判断ができなくなりがちだと指摘する。銀行の勧める商品を鵜呑みにせず、第三者の専門家に相談することの重要性を強調。また、投資詐欺の多くは「うまい話」に乗ってしまう心理を突いており、高利回りを約束する商品はまず疑うべきだと注意喚起している。

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