万博経済効果、関西以外に8299億円 アジア太平洋研究所が最終試算
万博経済効果、関西以外に8299億円 最終試算

民間シンクタンクのアジア太平洋研究所(大阪市)は、昨年開催された大阪・関西万博の最終的な経済波及効果額を算出し、関西を中心とした2府8県(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山、福井、三重、鳥取、徳島)以外の地域では計8299億円だったことを明らかにした。効果の大部分は大阪府に集中したものの、京都や兵庫などにも波及しており、同研究所は「開催地以外に一定の効果があった」と評価している。

最終試算の概要

同研究所が10月に発刊した令和8年版「関西経済白書」で検証結果を公表した。波及効果額は、来場者の会場内外での消費額と、会場整備などの事業費、幅広い産業の生産や雇用へのプラス効果を足し合わせて算出した。

トータルの効果額は、円安や資材価格高騰による会場建設費の上昇分などを反映し、3兆5121億円と算出。府県別では、大阪が2兆1589億円と全体の61.5%を占め、京都が2027億円(全体の5.8%)、兵庫が1577億円(同4.5%)と続いた。

消費と事業費の内訳

来場者の消費支出による波及効果は約1兆6439億円で、会場整備費や運営費などの万博関連事業費の波及効果は約1兆8683億円だった。一方、来場者の消費では、一般来場者の買い物代の総計が2547億円に上り、万博の公式キャラクター「ミャクミャク」を中心としたライセンスグッズの売り上げが消費を押し上げた。

今後の課題と横浜万博

同研究所は、万博で生まれた需要を一過性のものにとどめず、今後の企業活動や新たな投資につなげることが重要だと指摘。「ビジネスマッチングの実効化や新技術の社会実装により、投資の一層拡大につなげる起業家精神や政策措置への後押しが必要だ」と訴える。

一方、来年3月から横浜市で開かれる万博「国際園芸博覧会」の経済波及効果は、主催者が7000億円超と試算している。