小野薬品工業は、2014年に発売したがん免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」の特許切れが迫っている。2028年度に米国、2030年度に欧州、2031年度には日本市場で特許が切れる見通しだ。欧米での特許切れ後、商業化権を持つブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)からのロイヤルティ収入は段階的に減少する。日本でも後発薬に置き換わり、製品売上高の減少が予想される。
オプジーボは全社売上高の5割超(ロイヤルティ含む)を占める。相良暁会長CEOは、特許切れ後の再成長戦略について語った。
オプジーボの適応疾患はまだ拡大できる
オプジーボは現在14種類のがんで使用可能で、メラノーマから始まり腎臓がん、肺がんなどに適応を拡大してきた。従来の手術、抗がん剤、放射線治療に加え、4つ目の治療法として免疫を活性化し、がんを弱らせたり殺したりする。効果が長く持続するのが特徴だ。
2025年には肝細胞がんや大腸がんで承認を取得し、適応拡大が続く。希少疾患での効能追加により、独占期間(再審査期間)が10年間追加される。日本で特許が切れる2031年度でも、例えば2026年度に希少疾患で承認が得られれば、2036年度まで独占期間が延びる。皮下注射製剤も普及させ、投与時間を30分から3~5分に短縮する。米国では2025年に発売されたが、国内はもう少し先になる見込み。
買収で得たノウハウと人材
小野薬品は、買収を通じてノウハウや人材を獲得している。これにより、オプジーボに次ぐ成長ドライバーの育成を目指す。
売上高の半分~7割が海外に
将来的には売上高の半分から7割を海外で稼ぐ体制を構築する方針だ。
薬価制度の「複雑さ」解消を
相良CEOは、日本の薬価制度について「薬価の予見可能性を高めること」が重要だと指摘。制度の複雑さが課題と述べた。



