日産自動車の英国サンダーランド工場が大幅な生産縮小に追い込まれている。稼働率は5割を下回り、新型電気自動車(EV)「リーフ」の納車遅れに続き、小型SUV「ジューク」の生産も半年遅れとなる深刻な実態が明らかになった。
サプライヤー問題が原因か
日産は取引先の部品会社に対し、「サプライヤーの問題により生産計画が遅れている」と説明している。原因となったサプライヤーの社名は明らかにされていないが、部品供給の停滞が生産スケジュール全体に影響を与えているとみられる。
リーフの納車遅れで顧客離れ
20年以上日産車に乗る50代の英国人男性は、今年1月に新型リーフを予約したが、納車が3月から4月、5月と延期され、直近では8月になるとディーラーに告げられた。男性は「次の車検に間に合わない」と失望し、注文をキャンセル。現在は中国のBYDや韓国の起亜など、納車期間の短い他社EVへの乗り替えを検討している。
新型リーフは北米では2025年10月、日本では26年1月に発売された。欧州では当初25年中の投入を計画していたが、26年春発売と延期された。しかし、実際には春を過ぎても大半の顧客は試乗すらできない状況だ。
ジュークも半年遅れ
リーフに続き、主力モデルのジュークも生産が半年遅れている。日産の欧州事業は8期連続の営業赤字を記録しており、工場縮小がさらなる業績悪化を招く懸念がある。
現地ディーラーは詳しい背景を把握していないが、日産はサプライヤー問題が解決次第、生産を正常化する方針とみられる。しかし、顧客の信頼回復には時間がかかるとの見方が強い。



